内容説明
あるがままの自分を受け容れてもらうと、自分を信じたり、愛したりすることができるようになります。自分を愛するようになると、他人への関心が生まれ、愛することもできるようになるのです。本書では、自分をいつわり、愛することをやめようとしている多くの子どもたちを例に、さまざまな「ナルシシズム」的現象にふれながら、「自分と向き合い、自分を愛すること」について考えていきます。
目次
1 サバイバル・ゲームの行方―愛されない子どもたちの反乱
2 ようこそナルキッソスの世界へ
3 心理学からみたナルシシズムの世界―発達と病理
4 ペルセフォネの子どもたち
5 ナルキッソスを追い求めて
6 ナルシシズムにはナルシシズムを
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
滝原夏希
2
ナルシストといえば泉にうつった自分の姿に恋をしてスイセンになってしまった、というナルキッソス神話が有名だが、この本ではそこから一歩踏み込んだ神話の読み方が詳しく書かれている。普通の心理学書と違っているのは、漫画を例にして解説しているところ。萩尾望都の漫画や浦沢直樹の「モンスター」などから、親に愛されなかったこどもの病理を独自の視点で読み解いているのが興味深い。 『愛されている子どもはみればすぐわかる。本当に幸せそうな表情をするから』ラストの一文が印象的。 2021/02/13
稜哉
2
かなり面白い。 オスカーワイルド、萩尾望都、浦沢直樹、などの文献を含めて考察している。2020/06/24
nvwr
0
漫画MONSTER読んでみたくなった。 "愛されている子どもは見ればすぐ分かる 本当に幸せそうな表情をする"2023/07/27