出版社内容情報
太公望の著ともされた『六韜』と『三略』。いずれも孫子・呉子と並び称され、古来より多くの名将が諳んじた古代中国きっての兵法書。
内容説明
『孫子』『呉子』『六韜』に並ぶ中国古兵学の最高峰「武経七書」のうちの一書に選ばれ、広く巷間に流布されてきた『三略』。その内容は簡潔かつ柔軟で、北条早雲が最初の一句を聞いただけで兵法の極意を悟ったと伝えられる。本書は技術論のみにとどまらず、その変化の素因としての政治・組織の問題にまで論及。苛酷な乱世を生き抜くための機略がここにある。
目次
上略
中略
下略
著者等紹介
真鍋呉夫[マナベクレオ]
1920(大正9)年、福岡県生まれ。小説家、俳人。1939(昭和14)年、阿川弘之・島尾敏雄・那珂太郎らと同人誌「こをろ」を創刊。1992(平成4)年、句集『雪女』により藤村記念歴程賞および読売文学賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hiroki Nishizumi
5
極めて自明というか当たり前のことが記述されている。人間とは分かっていても実践できないということか・・・2014/03/18
Yoshio
4
有名な兵書の一つだが、統治論や組織の長の心構えが中心。抽象論が多く「まぁ確かにそうですね」という感想。賢者忠臣の重用はその通りだがどう見分けるのかの言及は無い。『柔よく剛を制する、弱よく強を制する』は、強いと力任せで頑なになりがちなのを戒めるお話、これは原文に当たれてよかった。。 訳文が『超訳』とも言うべきレベルで酷い。勝手なまとめの一文が幾つかあり、本文を注意して読む羽目に。兵頭氏の解説も内容は悪くないが講談師のようなアクがある文体で、信憑性がいまひとつ、なんだかPHP文庫や宝島文庫のノリで残念感。2019/05/01
ソルト佐藤
4
孫子に比べると、戦闘というより、上司としての心構えに中心の感。厳しすぎても緩すぎてもいけない。どことなく道家的。無為自然で、戦や苛法とほどとおい様に見える道家的しそうが、兵家や法家につながっているのが、皮肉な感。それはそれとして、やたらと上略だけながく中と下が短い。特に中は、後書きというか、解説である。どう考えても、太公望の時代ではなく、それ以降の編纂者のものにしか見えない(笑 2015/12/16
なまえ
3
漢文は久しぶりすぎてあまり意味が理解できなかったけれど、訳文からなんとか読み取れました。 5つの徳目や上に立つ者の極意がためになりました。2019/08/12
浦
3
有名な兵書。ほぼ理想論で、今の時代となっては、当たり前とされることが書いてあると感じた。何千年も前には画期的だったのだろうか。この価値観と今の中国人の思考の離れっぷりがどう考えても不思議。2016/10/28
-
- 和書
- 大艦巨砲主義の盛衰