内容説明
この小説のどこに感動したのか?あの小説のどこが面白かったのか?鴎外、漱石、谷崎、荷風、百〓(けん)などをテキストに、ある時は“比喩の技”に溜飲を下げ、時には“語りの効果”に戦慄する…。織り込まれた言葉の技術を解析することで不朽の名作といわれる所以を探る。また文章読本の変遷を辿り近代文学の特異性を解説。文章術の極意に迫り読書の快楽を再発見する快著。
目次
1 記述と描写
2 語りの効果
3 さまざまな意匠
4 叙述の方法
5 小説の仕掛け
6 文章読本の変遷
7 小説の方法について
著者等紹介
中条省平[チュウジョウショウヘイ]
1954年生まれ。学習院大学文学部フランス文学科教授。パリ大学文学博士。映画・文学・マンガ・ジャズなどの評論で幅広く活躍
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つかさちゃん
2
日本語文章読本のカタログとして、「Ⅵ 文章読本の変遷」以上に素晴らしいものはないのではなかろうか。とりあえず、丸谷と井上ひさしのは読もうと思う。2009/02/28
やま
1
The art of readingとして非常に実践的。教材を作るのに重宝。2009/11/09
あだこ
1
先達の文学作品の解説。2009/09/11
comajojo
1
文章読本のなかでは残念な部類2009/08/26
ひろゆー。
1
名作の“上手い”文章22例の解説は凄い。これで直ぐに文章が上達する訳では決してないが、良い読み手・精読するコツが良く分かる。日本の文章読本の系譜も白眉。2009/03/24