中公文庫<br> 中国の古代文学〈1〉神話から楚辞へ (改版)

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中公文庫
中国の古代文学〈1〉神話から楚辞へ (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 423p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122042407
  • NDC分類 920.23
  • Cコード C1122

内容説明

中国文学の原点である『詩経』と『楚辞』の成立、発想、表現を、『記紀万葉』と対比し考察する。古代共同体的な生活が破壊され、封建制が根付いたとき、人々はそれぞれの運命におそれを抱き、そこに古代歌謡が生まれた。この巻でとり扱った時期は、古代中国人が神を発見し、また失う過程を示すものである。

目次

第1章 文学史の方法
第2章 神話と経典
第3章 発想と表現
第4章 古代歌謡の展開
第5章 詩篇の諸相
第6章 物語について
第7章 思想と文学
第8章 楚辞文学

著者等紹介

白川静[シラカワシズカ]
1910(明治43)年福井県生まれ。立命館大学名誉教授、文字文化研究所所長。43年立命館大学法文学部卒。84年から96年にかけて『字統』『字訓』『字通』の字書三部作を完成させる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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傘緑

40
「中国の神話は、殷の滅亡によって早くからその実修的伝承の主体を失い、神話としての発展もそのためにはばまれた…中国民族のもつあの抜きがたい政治性は…遠い古典の時代に発している」そうなると殷周革命は王よりも神(話)を弑する政治変革だったと言える。それを反逆と諫めて餓死をした伯夷叔斉のもつ宗教性は『楚辞』へと流れて行った。「崩壊してゆく社会的勢力としての古代的宗教者の、敗北の記録であり、悲歌であり…そこにあるものは、滅びゆくものの美しさである…神とともにあるべき宗教者が、神を見失うところに生まれた文学(楚辞)」2017/02/16

roughfractus02

6
文学史は神話から始まる。が、殷の滅亡後続く戦乱で自然崇拝する神話的宇宙の壊滅が繰り返され、人間社会化され、経典化される古代中国では、それら宇宙観は図像や歌謡や敗者の思想の文字に保存されたと著者は言う。神的なものと交流する呪詞としての歌謡(『詩経』)、分離された自然を絶対者「道」として構想する『荘子』、自然崇拝する巫祝者集団が現実的な政治集団に敗残する中で書かれた『楚辞』から「無限の寂寥」を表す文学が生まれる。淘汰の中で外界の変容が内界にマップされると質(感情)が生まれるというA・ダマシオの進化の説を思う。2020/12/16

大臣ぐサン

1
統一された神話を持たない中国の文学の原点を古代歌謡に求める。白川先生むず…。2020/06/15

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