内容説明
「私の場合は、将棋指しだから、すべてものごとを、将棋をとおして、みる。人事百般を、盤上の形勢におきかえてみるわけだ」―人生の達人でもあった不世出の棋士・升田幸三が、鋭い観察眼と歯に衣着せぬ語り口で、人事百般を斬る。ここ一番の勝負哲学と珠玉の人生哲学がちりばめられた痛快な大放談。
目次
第1章 処世のすべ(一途がいい;思いやり ほか)
第2章 王手(隙;プロ ほか)
第3章 わが家の系譜(かけごと好き;念力 ほか)
第4章 勝負師たち(棋士と棋風;“攻め”と“受け” ほか)
第5章 人さまざま(“清潔”じゃ一番;“聞く耳”を持つ ほか)
著者等紹介
升田幸三[マスダコウゾウ]
大正7年、広島生まれ。十四歳で家を出、木見金治郎名人に入門する。昭和27年、木村義雄名人を破り王将位獲得。昭和31年には大山康晴名人に対し「名人に香車を引いて勝つ」という将棋史上空前絶後の記録を残す。昭和32年、名人位を獲得し、史上初の三冠達成。ライバル大山との数々の名勝負をとおして「大山升田時代」と呼ばれる一時代を築く一方で、「新手一生」を掲げ常識を覆す独創的な新定跡を次々と創作していった。平成3年没
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感想・レビュー
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ビイーン
22
升田幸三って面白い人ですね。こういう人、結構好きです。本書は時々読み返したいと思います。2017/09/23
いが栗坊主
4
この人やっぱ、好きやわ。升田幸三の人生論、勝負感っていうほど堅苦しくないものではなく、エエおっちゃんが酒の席でのお話って感じやね。戦争も2度、出兵してたんやね。他の著書も購入したいな。2014/12/04
うた
3
王手。いい字面だ。曰く、名人に香車を引いて勝った男。逸話と名前だけは知っていたけれど、こんなに面白い人とは。将棋から人間、世の中を読み解いてみせているが、書名のごとく縦に一本筋が通っていて力強くかつ愉快。しかし将棋と経営を比べているところなんかを感心しながら読んだりなんかすると、巧く言ってやったわいなどとあの世でほくほく笑っていそうなのが癪ではある。それでも面白いから文句も言えないのだ。2012/07/09
n-mochizuki
3
心酔しますね、升田幸三。著者自身も奥さまから「子供」と評されたみたいですが、ほんとに素直な人です。本著では、長嶋茂雄への説教やら、本田宗一郎をはじめとした各界の著名人との逸話がたくさん出てきますが、常に一枚うわてな升田幸三と出会えます。GHQに説教したくらいの人ですから、時の警視総監くらいはほんのひとひねりです。本当に器のデカイ人で、こんな人物は不世出でしょうね。今年読んだ著者の3冊はツライとき還ってこれる、そんな著作です。多くの人に出会って欲しいですね。2012/01/27
私的読書メモ3328
1
「名人に香を引いた男」、「将棋の寿命を三百年縮めた男」とあまりにも格好良い二つ名を持つ稀代の勝負師、升田幸三の随筆集。語り掛けるような文体も、今なら大炎上な放言も心地良いです。それにしても痛感したのは、人間や社会の価値観、常識というものは、数十年もあればこうまで変貌するのだということ。地面を信じられなくなるような不安感を覚えます。2025/10/11
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