内容説明
氷雪の谷川岳一ノ倉沢に、悪絶の穂高滝谷に、辛苦と研鑽を重ねて勝ち得た栄光の初登攀のかずかず―。日本のアルピニズムの新しい方向性を模索し続けた著者が、登山とは何か、人生とは何であるかを切々と語りかける岩壁の青春の記録。
目次
第1部 高みへの序曲(岩と雪に憑かれて;雪崩とともに攀る;先蹤者の踏跡を辿って ほか)
第2部 初登攀行(氷雪の城砦に挑む;一ノ倉沢“最大の壁”への挑戦;魔の壁に初登攀を競う ほか)
第3部 新しい困難を求めて(岩と雪の一週間;ガラスの壁の魅惑;最後の目標 ほか)
著者等紹介
松本竜雄[マツモトタツオ]
1931年、東京に生まれる。本所工業高校卒業後、東京都交通局に勤務する傍ら、社会人山岳グループ雲表倶楽部の会員として登山を続ける。58年6月の谷川岳一ノ倉沢コップ状岩壁正面のほか、谷川岳、穂高岳に多くの初登攀を記録する。60年1月、屏風岩中央カンテより北尾根、四峰正面壁甲南ルートを経て前穂高に達する連続登攀を果たし、日本登山界に「ヒマラヤ鉄の時代」への新方向を示す。66年カフカズ、69年パミールへ遠征登山
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