内容説明
法律と謀略と武力のかたまりだった秦は、わずか10余年で亡ぶが、この間に領土・制度といった後の中国の基礎が出来あがる。これを承けた漢は、前後約4世紀にわたる安定した王朝となる。日本が初めて中国の歴史に登場。
目次
偉大なる伝統
秦の始皇帝
天下統一
不老薬みつからず
項羽と劉邦
楚漢の戦い
漢帝国の成立
武帝の時代
シルク・ロード開通
国家と商人〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
97
最近、子供が読んでいるコミックの「キングダム」を読んでいる関係からこの本を読み直しました。キングダムではもう70巻以上が出ているのに秦の統一がまだまだというところですが、ここでは数十ページで終わって項羽と劉邦が出てきて漢の統一がなされたことが語られています。それにしても中国というのはやはりかなり大きな国で統一ということは大変だということがよくわかります。中国の歴史を読み直そうという気になりました。2024/02/28
aki
1
秦の始皇帝から項羽と劉邦、漢の建国、武帝、王莽の新、後漢の成立、光武帝、張騫と班超の西域での活躍、仏教の流入、倭国の朝貢、後漢の没落、袁紹・袁術・董卓・呂布ら後漢末期の梟雄たちの登場、そして真打ち・曹操のデビューと駆け足でたどる秦漢の時代。めちゃくちゃ、おもしろい。特に西域との交流史が興味深い。この時代、西方から、ずっと圧力をかけ続けていたのが匈奴。匈奴の視点から見た西域史・中国との関係史を読みたいな。光武帝が金印を授与した漢委奴国王の「委奴」も匈奴に対する委奴だろうね(委は「身をかがめる」の意)。2016/10/20