中公文庫コミック版 虹色のトロツキー 〈２〉

安彦良和

中央公論新社（2000/03発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 251p／高さ 16cm
• 商品コード 9784122036253
• Cコード C1179

出版社内容情報

トロツキーを建国大学に客員教授として招くという対ソ連牽制策ともいえる奇策を、石原莞爾が打ち出し、辻少佐は招聘実現に向けての特命を受ける。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Vakira]

昭和13年、満州国建国。わずか１７年間の独立国。そこに創立された建国大学。創立者石原莞爾（かんじ）は対ソ連牽制策として反スターリン勢力の実力者トロツキーを建国大学に客員教授として招く奇策を打ち出す。主人公ウムボルトは日本人スパイとなる．アリャ抗日ゲリラの戦士は親友？して歌姫　麗花なんでここに？

2021/11/21

[Toshi]

「機動戦士ガンダム」の作画監督、安彦良和さんによる昭和初期の満州国を舞台にしたドラマ。感想は8巻まで読了後に。

2025/07/27

[田中峰和]

ウムボルトにはトロツキーの面影が幼少期の記憶として何度も出てくる。満州国を拠点に中国全土の征服を企図する関東軍、そして赤軍と中国軍がスパイ活動を通してウムボルトに接近してくる。孫逸文はウムボルトを自分の仲間に巻き込もうとするが、そのせいもあって何度もウムボルトは危機を迎える。大本の出口王仁三郎と合気道の植芝盛平が満州にいた史実も紹介される。ウムボルトの合気道もかなりの腕で、ヒーローのような活躍をするのはマンガらしい。辻政信少佐が道化廻しの役割で憎めないが、彼も作品の重要なキャラクターを演じている。

2025/06/22

[おりょー]

～トロツキー招聘実現のため新疆へ行けという辻少佐の指示に反発して、ウムボルトは故郷へ戻る。そこで、今は抗日ゲリラの戦士となった幼友達ジャムツ、彼と知り合いだった銀巴里の歌姫、麗花と再会する～裏表紙より。そして、学校へ戻る。麗花とは、再会することがあるのだろうか。白鳥は、悲しからずや空の青、海の青にも染まずただよう…何か他作品でも見かけたような…何だったかな。

2019/05/06

[更紗蝦]

ジャムツが「友達」という言葉を使う時の白々しさと、通遼から戻ってきたウムボルトを迎える建国大学の学生たちの温かさが、対照的だと思いました。

2013/01/03