内容説明
源平時代から六百年余続いた武家政権を大政奉還で終らせ、列強の東アジア進出という緊迫する情勢のなかで植民地化されることなく新時代を迎え得たのは、慶喜の資質によるところが大きい。生い立ちから幕府滅亡まで、最後の将軍の軌跡と時代を詳細に描く。戦争直前の昭和十四年に執筆された注目の慶喜伝。
目次
首章 徳川慶喜論
第1章 安政のホープ一橋慶喜
第2章 少年時代、青年時代
第3章 二つの勅使
第4章 攘夷往来
第5章 八・一八事件
第6章 長州問題、開国問題
第7章 将軍就職
第8章 大政奉還
第9章 滅びゆく姿