内容説明
筋金入りの「日ハム」ファンにして、ラジオのパーソナリティー。そんなコラムニストが満を持して放つ笑言の文庫化第一弾。世間の常識に絶妙の変化球で挑む、“意気揚々”エッセイ集。
目次
通学と引力
屋上男
職業と人生
ひとつの例
どうかと思う
相撲の困難
とんでもないです
机の引き出しにもうガス切れになってしまった百円ライターを保管すること
ゴルフ練習場の隣人
おわびと訂正〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猫丸
13
現代日本語における書き言葉を根本的に変えたのは1960年近辺に生まれた世代である、と一旦断言してしまう。えのきどいちろう1959年、みうらじゅん1958年、カーツ佐藤1963年生。カーツ佐藤なんか第1回みうらじゅん賞受賞者だから、なにやら宝島編集部近辺で遊んでいただけのような気もするが、それはまあよい。本書はえのきどいちろうである。ナンシー関(1962年生)を見出した功績が突出した感はあれ、ご本人もなかなかの手練れである。「いい文章って何だろう」なんて素の顔を見せたりするところ(p.25)が育ちの良さか。2020/02/18
acesmile@灯れ松明の火
2
この本を手に取ったのは懐かしさからである。10年くらい前だろうかちょうど通勤時(当時電車通勤)にラジオで聞いていた番組のパーソナリティが著者だったのだ。彼の斬新な発想に相方の水谷アナも舌を巻いていたほどだ。あの毒舌めいた口調からすると本の方はわりと大人しかった。でも発想が面白いという点ではやはりえのきどいちろうだと思った。解説での南伸坊も絶賛している。2009/11/18
tarazanzan
0
サクサク読める。何度かは読み返したいと思える、優しいコラム集だと思う。2011/02/11
シャル
0
えのきどいちろうの視点は相変わらず面白い。誰もが考えていてもすぐ忘れるようなことをえぐり取り、素直に解釈したい捻ったり。別の物を見ているわけではないのがわかるのだが、どうしてそこに気が付くのか……。その感覚こそが、まさに妙な塩梅なのだろう。2010/04/10