出版社内容情報
新選組遺聞
新選組三部作
新選組三部作の第二作。永倉新八・八木為三郎・近藤勇五郎など、ゆかりの古老たちの生々しい見聞や日記で綴った、新選組逸聞集。〈解説〉尾崎秀樹
内容説明
『新選組始末記』につづく三部作の第二作。永倉新八・八木為三郎・近藤勇五郎など、新選組ゆかりの古老たちの生々しい見聞や日記手記等で綴った、興趣尽きない、新選組逸聞集。
目次
象山の忰
原田左之助
芹沢鴨
篠崎慎八郎の死
沖田総司房良
木曾路の春
壬生屋敷
池田屋斬込前後
伊東兄弟
近藤の最後
勇の屍を掘る
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Die-Go
64
再読。新選組に携わった古老達に取材を重ねた実録風物語。特に「勇の屍を掘る」は印象的。他にも伊東兄弟の話、原田左之助の話など、興味は尽きない。★★★★☆2016/11/01
こばまり
42
前作を凌ぐ聞き語りの臨場感。戦闘の血腥さは元より、束の間訪れる穏やかな暮らしの声まで聞こえてきそうだ。言われるように新選組を語る初期の書物に於いてヒーローは圧倒的に近藤勇だ。その最期は読んでいて胸に詰まる。2016/06/24
おさむ
37
3部作の2作目。新聞記者出身の子母澤寛の聞き書きスタイルは独特ながら、所々にリアルな歴史が顔をみせるのが不思議。近藤勇の最後や池田屋事件前後の話、壬生の宿舎でのエピソードなど、複数の眼を通す事でより立体的に見えてきますね。この下澤さんの作品のおかげで、新撰組への差別が和らぎ、佐幕側の視点も許されるようになったとか。そういう意味では新撰組の定番本なんでしょう。2018/02/23
ASnowyHeron
28
小説とは違って、当時関わった人々からの聞き語りは、脚色なく事実を伝えていて興味深かった。新選組に関して、これまで読んできたものや、これから読むであろうものにまた思い入れが深くなる思いだった。2017/07/14
藤瀬こうたろー
26
読み終えて改めて思うのは、リアルタイムで史実を目撃した人の話にはどんなに面白い創作話も敵わないということ。本作品には、新撰組が屯所として寝泊まりしていた居宅の息子が語る、「八木為三郎老人壬生はなし」が収録されていますが、隊士の介錯を担当した者がその直後に何食わぬ顔して餅つきを手伝う話や乱暴者のイメージが強い芹沢鴨が殊勝に葬儀を手伝う話、池田屋事件の前後における新撰組の様子など、それこそ実際に見聞きした人にしかわからない、迫真に満ちた、貴重な話が満載です。昭和初期には幕末を経験した人が存命だったんですねえ。2019/02/28
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