内容説明
明治二十四年五月、大津巡遊中のロシア皇太子ニコラスを巡査津田三蔵が襲った。大国ロシアを恐れる伊藤博文、西郷従道ら政府高官は津田の死刑、暗殺を画策し、司法の独立を叫ぶ大審院長児島惟謙と対立。一方、釧路集治監に流された津田はクリスチャン教誨師原胤昭と出会い、皇太子を救った二人の車夫は勲章を授与され、いちやく時の人となるが…渦中の人々の行動を追いつつ、明治という時代を描き出した歴史長篇。
明治二十四年五月、大津巡遊中のロシア皇太子ニコラスを巡査津田三蔵が襲った。大国ロシアを恐れる伊藤博文、西郷従道ら政府高官は津田の死刑、暗殺を画策し、司法の独立を叫ぶ大審院長児島惟謙と対立。一方、釧路集治監に流された津田はクリスチャン教誨師原胤昭と出会い、皇太子を救った二人の車夫は勲章を授与され、いちやく時の人となるが…渦中の人々の行動を追いつつ、明治という時代を描き出した歴史長篇。