内容説明
中国の文献史料に現われる「倭人」とは何者か―。東アジアの舞台に登場したわれらの祖先の目をみはる活動を、新しい考古・歴史資料にもとづき、壮大な視野のもとによみがえらせる。
目次
1 前倭人の活躍
2 国際舞台への出現
3 『三国志』時代の歴史情勢
4 『魏志』倭人伝を通読する
5 「倭人伝」の地名と人名
6 発掘された「倭人伝」の国々
7 金印と銅鏡の語る倭人
8 東アジアにおける倭人民俗
9 「倭人伝」以後の倭と倭人
10 倭人の起源と呉の太伯伝説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
35
弥生~卑弥呼の時代、日本の実態は果たしてどんなものだったのだろう。南方的な列島の習俗と、江南の地との関係が印象に残った。そこへ北方的要素が流れ込んで、その後の日本につながっていくという構図が描ける。中国では倭と呼んだが、倭人自身は自分たちの土地を何と呼んだのか。総称はなかったかもしれない。倭人伝の三十あまりの国々の名前が、それを物語っているのでは?2018/02/21
Junko Yamamoto
2
古代史ではどうしても倭という漢字を使うが不愉快。ワとは我、私と同じ語源であろう。 呉と倭人とのつながりと、尊皇派がその説を必死に打ち消したことも面白い。2017/07/23