内容説明
雪国新潟、旧家にして蔵元の田之内家に娘・烈は生まれた。父意造、母賀穂、叔母佐穂らに見守られ健やかに成長した烈には、失明という苛酷な運命が待っていた。烈と家族それぞれの、苦悩と愛憎の軌跡を刻む渾身の長篇。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
28
新潟の豊かな家に生まれ、余った米で酒を作り出す田乃内家。早く母を亡くし視力の弱い娘烈や家族。結構難易度の高い方言で描かれているため、理解するのに時間はかかるが、時間的、空間的に飛び越え物語に入り込む。家が豊かな方で不幸は感じないが、ギクシャクした人間関係。学校にも通わず、敷地内に自分の住む屋敷の建設を求めるなど、不安を感じさせる未来。松たか子や浅野ゆう子主演で映画にもドラマにもなった原作。下巻へ。2016/08/21
たつや
8
本書は新潟県が舞台。酒蔵を営む田之内家の人間ドラマ、跡継ぎの娘、烈は失明というハンデを背負う。凄い物語で一気読み。2025/04/10
豆大福
8
再読。大好きな宮尾登美子さんの作品の中でも一番好き。話の筋はほとんど覚えているのに、どんどん先を読みたくなる。下巻も楽しみ。2015/07/14
すももんが
7
厚い本だが、活字が大きめで読みやすい。方言の会話にリズム感があって、どんどん読み進める。下巻へ。2019/09/15
パーシー
6
網膜色素変性症で生まれた女の子の成長譚。運命に翻弄されながらも強く生きる様々な立場の女性が描かれている。これは女性のものがたりだ。「女らしさ」と言うと語弊がありそうだが、男には無い「女性ならではの強さ」は有ると思う。後半の烈の恋心と強い決意には胸が締め付けられるほど感動した。。。古い小説だが、時代に色褪せない名作だと思う。
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