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出版社内容情報
様々な歴史上の事件を基に描く、藤子SFの真髄。「平家の落人」「ドラキュラの館」「最初のアメリカ人」「シュメールの少年」ほか全八話。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
10
「奴隷狩り」の章を始め、著者は差別、邪宗等、人間の愚かさを歴史的に示し、それを変えることができるのは、平凡な庶民であることを明らかにしている。「農耕文明と同時に奴隷制度が生まれて…その廃絶に何千年もかかったけど、やはり歴史っていい方に向かっている…少しずつ少しずつだけどね」との最終回の言葉は著者の"確信"。"願望"ではないはず。2025/01/15
大泉宗一郎
8
歴史的背景や当時の文化、風俗もそうですが、やはりF先生、伝えるべきものはきちんと伝えています。『T・P隊員の犯罪』は、歴史的背景を交えながら絶滅危惧種の現状を嘆いた作品で、続く『奴隷狩り』も、殷の時代から南北戦争に至るまでの奴隷制を用いて人間の尊厳を訴えた、余韻が印象深い作品になっています。最終巻ということで、ひそかにリームの再来なんかも願っていたのですが、本作の連載はF先生の生涯とともに幕を閉じてしまい、何とも残念です。今になって、F先生の急逝が惜しまれます。2014/07/22
みのにゃー
7
ネトフリでアニメを見終わったタイミングで再読。初めて読んだとき、これはすっと手元に置いておこうと思った。再読してみて、自分はもういいけど孫に残しておこうと決めた。歴史を修正することなく、人を助けるタイムパトロール。歴史上の大人物ではなく、その時代を懸命に生きている普通の人達を。F先生の後書きによれば、連載を終えていないとのこと。まだまだ描きたいネタがあったんだな。読めないのは残念。2024/10/07
辺野錠
5
主要人物でも命が軽いのが強烈な世界観になっていた。TP隊員の殺人の阻止と変則的なエピソードがあるのが良かった。あとがきで連載は終わってないって言ってるし最終回はどんなエピソードになったのか気になった。調べたらむしろこの文庫版は先の多くのエピソードが未収録なのかよ!と衝撃を受けた。2023/10/21
ざくろ
1
★★★★★2014/03/23