内容説明
『チャタレイ夫人の恋人』で世界に衝撃を与え、ともすればこの作品の性的描写と、邦訳の出版をめぐる裁判沙汰ばかりが注目されがちなD・H・ロレンスとは、一体どのような作家であり、何を描こうとしていたのか。没落貴族の娘、社交界の花形、女権論者、女流作家など数多くの女に愛され、放浪を続けた実生活と主要作品とを関連づけ、天才作家の実像を描き出した力作評伝。
目次
第1章 母と恋人たち
第2章 フリーダ
第3章 第一次大戦時代
第4章 放浪時代
第5章 ヨーロッパでの晩年
終章 タオスに眠る
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
駄目男
6
『チャタレイ夫人の恋人』を読んでもいないのに、D・H ロレンスの伝記を読んでどうするの、なんていうもんです。 或いは裁判記録を読んだ方が面白かったか。著者は日本人だが、まあ良く調べたこと、ノンフィクションにありがちな登場人物の多さに400ページ以上を完読するのは、ややうんざり。中公文庫の絶版本には貴重な本が沢山あると思うが、併しこれなどは、よっぽど何かがないと復刊しないのではないかと思うほど面白くない。だが、名誉のために言っておくと、『チャタレイ夫人の恋人』だけが彼の作品でないことは勿論なのだ。 2019/06/17
TAC
0
☆x42003/03/31