内容説明
中原の一小国「韓」の貴公子韓非は、戦国末期、争乱の世の生き残り策を「法」に賭けた。人間の本性を利己的なものと規定したうえで、公正で徹底した「賞」と「罰」を実践せよと説くこの書に見られる実証主義的思考は、現代においても高く評価されている。上巻・初見秦篇から大体篇まで。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐんまくん。
1
現代語訳は読みやすく、難しそうなイメージの古典も意外とすらすらよめる。感想を書くのは難しいが、上に立つ人が常に意識すべきことが書かれており、身が引き締まる感じがする。同じような教訓が繰り返し出てくる。2019/12/05
Masanori Senda
0
東洋のマキャベリ。書いてあることは「君主論」と被る気もするけどどこか感情が向け落ちている、というか無機質というか。「君主論」はマキャベリからの情熱、切迫感が伝わったものだが・・・とはいえ日本の古典の別の空虚さ、責任転嫁とは違い「死」「殺」「亡」「欺」などの言葉で満ちている。やはり現実に切った張ったの世界は違う。日本も権力闘争など日常茶飯事だったはずなのにこの差は何?2013/02/19
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