中公文庫<br> 韓非子〈上〉

中公文庫
韓非子〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 441p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784122019195
  • NDC分類 124.57
  • Cコード C1110

内容説明

中原の一小国「韓」の貴公子韓非は、戦国末期、争乱の世の生き残り策を「法」に賭けた。人間の本性を利己的なものと規定したうえで、公正で徹底した「賞」と「罰」を実践せよと説くこの書に見られる実証主義的思考は、現代においても高く評価されている。上巻・初見秦篇から大体篇まで。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

8
本書の中で韓非の自著として確認できるのは6篇だけだという。そこで、戦国時代末期の思想と捉えて読みやすい邦訳で本書の前半を流れに沿って読むと、本巻後半の「解老」での老子解釈が人間本性をカオス(「無為自然」)とコスモス(「理」)の両面から見ていることに思い至る。本書は君主側の制圧の論理に貫かれているが、その性悪説の向こうに利害や欲を駆使して環境に適応する生き物として人間の生存戦略を老子同様明確に捉えていることがわかる。戦争が常態化する中で「理」を貫くことが稀であることは「説林」の夥しい失敗談を読めば納得する。2025/11/08

ぐんまくん。

1
現代語訳は読みやすく、難しそうなイメージの古典も意外とすらすらよめる。感想を書くのは難しいが、上に立つ人が常に意識すべきことが書かれており、身が引き締まる感じがする。同じような教訓が繰り返し出てくる。2019/12/05

Masanori Senda

0
東洋のマキャベリ。書いてあることは「君主論」と被る気もするけどどこか感情が向け落ちている、というか無機質というか。「君主論」はマキャベリからの情熱、切迫感が伝わったものだが・・・とはいえ日本の古典の別の空虚さ、責任転嫁とは違い「死」「殺」「亡」「欺」などの言葉で満ちている。やはり現実に切った張ったの世界は違う。日本も権力闘争など日常茶飯事だったはずなのにこの差は何?2013/02/19

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