感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すしな
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001-23.著者ゆかりの東大のフランス文学科や鎌倉を中心とした交友録から始まります。今でこそ鎌倉は憧れの土地ですけど、戦前から住んでいる人は、仕方なく住んでいる雰囲気を出しつつ、田舎とも下町ともつかない魅力的な場所ではあるという感じでした。また、戦争中は人生論ノートの三木清とともにフィリピンに従軍したりとか、戦後は戦後で白洲次郎や吉田茂などのエピソードなどを通じて、それぞれの時代の生の空気感を知ることができる貴重な本だと思いました。案外今も根本的な部分では、当時と変わっていないような気もします。2023/01/04