中公新書ラクレ<br> 「第三者委員会」の欺瞞―報告書が示す不祥事の呆れた後始末

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中公新書ラクレ
「第三者委員会」の欺瞞―報告書が示す不祥事の呆れた後始末

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121506856
  • NDC分類 336
  • Cコード C1236

出版社内容情報

厚労省の毎月勤労統計


東京医大の入試差別


日大アメフト部の反則


朝日新聞の捏造


東芝の不適切会計……。






不祥事を起こした企業や団体が、外部の専門家に委嘱して設置し、問題の全容解明、責任の所在の明確化を図るはずの「第三者委員会」。だが、真相究明どころか、実際は関係者が身の潔白を「証明」する?禊のツール〟になっていることも少なくない。調査中は世間の追及から逃れる?隠れ蓑〟になり、ほとぼりも冷めかけた頃に、たいして問題はなかった――と太鼓判を押すような報告書もあるのだ。「第三者委員会格付け委員会」委員として組織を監視してきた会計のプロフェショナルが、第三者委員会を徹底分析する。

内容説明

不祥事のたびに発足される日本独自の“慣例”の虚実。不祥事を起こした企業や行政組織が、外部の専門家に委嘱して設置し、問題の全容解明、責任の所在の明確化を図るはずの「第三者委員会」。だが、真相究明どころか、実際は関係者が身の潔白を「証明」する“禊のツール”になっていることも少なくない。調査中は世間の追及から逃れる“隠れ蓑”になり、ほとぼりも冷めかけた頃に、たいして問題はなかった―と太鼓判を押すような報告書もあるのだ。第三者委員会を徹底分析する。

目次

第1章 第三者委員会の呆れた実態―報告書、それを生み出した組織の正体が見える(説得力なし。「書き直し」を命じられたザンネンな作文;大学教育を揺るがす事態に切り込むことができたのか ほか)
第2章 報告書21通の「通信簿」を公開する(「格付け」はこうして行われた;日弁連ガイドラインが語るもの ほか)
第3章 「失われた10年」に誕生し“禊の道具”と化した(第一号は、あの山一だった;のちに逮捕された経営者を「擁護」したフタバ産業事件 ほか)
第4章 会計のプロから第三者委員会への「提言」(会計監査に似る第三者委員会;あらためて「第三者」とは何か ほか)

著者等紹介

八田進二[ハッタシンジ]
会計学者。1949年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業、早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了、慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得満期退学。博士(プロフェッショナル会計学;青山学院大学)。現在、青山学院大学名誉教授、大原大学院大学教授、金融庁企業会計審議会委員、金融庁「会計監査の在り方に関する懇談会」メンバー、文部科学省「学校法人のガバナンスに関する有識者会議」委員、第三者委員会報告書格付け委員会委員、日本公認会計士協会「監査基準委員会有議者懇談会」委員等を兼任。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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TATA

34
冒頭より第三者委員会が機能しなかったケースの記述が続き正直辟易。ちょっと悪様に書きすぎじゃないかとさえ感じるところも。結局、いくら不祥事が発生しても前近代的な経営者は自己保身に走り、企業の膿みは摘出できない。一昔前はそれでも通用したのだろう。だが既にそんな時代ではない。第三者委員会などに任せず、企業が独力で自浄機能を具備することが当然求められる時代になった。社外取締役と監査役を機能させる会社ではないと市場から淘汰されるということ。著者の熱い思いに得心できた。好著。2021/02/13

まると

25
第三者委員会と言われると、外部の専門家の力を借りて公明正大にきちんと調べてますよというイメージは確かにある。けれど、厚労省から日大、東京医科大、東芝、神戸製鋼、朝日新聞、JОCと世界に名立たる企業・組織でもこんないい加減な調査結果しか示せないのを見るにつけ、それがいかに欺瞞に満ちたものであったかを認識させられた。不祥事を起こした側が一件落着を図るための禊のツールにしているとの指摘もあながち間違ってはいないだろう。喉元過ぎれば熱さを忘れるメディアにも、著者は厳しい目線を投げかける。肝に銘じなければならない。2022/03/30

おせきはん

22
近年、問題が発生した際によく設置される第三者委員会の実情が鋭く分析されています。第三者委員会が、本来の設置目的である全てのステークホルダーのためというよりも、関係者の身の潔白を証明する禊のツールになっているとの著者の指摘を読み、私自身の第三者委員会に対するモヤモヤはスッキリしました。第三者委員会が有効に機能した例もあるそうなので、第三者委員会が本来の役割を果たせるようになることを期待します。2020/06/10

roatsu

21
第三者委員会は不祥事を起こした組織が「任意」に設置して実態調査を依頼し、法的根拠や強制力を伴う調査権限を伴わず、報告書に法定基準も客観的評価指標もない、自ずと限界のある存在だという前提は踏まえて読む必要がある。第三者委員会報告書格付け委員会という有識者団体の委員である著者が、過去に公表された報告書を評価した中で低評価の9件と高評価の1件を改めて確認し、第三者委員会の現状と今後へ提言を行う一冊。正直なところ大分恣意的でOKY(お前が来てやってみろ)と思われなくもない指摘が多いかなと感じたが、金融業界や管理2020/05/12

あんさん

6
そもそもは取締役自身が「第三者」視点を持って経営するのが大前提なんだろう。当然、監査役も。それからは八田先生のおっしゃるとおり、第三者委員会の前に、まず社外取締役の出番なんだと思う。某有名事例の調査チームメンバー10人全員が、某法律事務所一社独占だったと初めて知り驚きだった。2020/08/18

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