内容説明
女流棋士と男性棋士、「金」づかいはどう違う?千日手が現れるのは対局中だけではない?引退後も将棋の普及に努める著者が、棋士の日常と非日常を自然体で綴ったエッセイ集。
目次
駒の章
手の章
運の章
人の章
力の章
私の章
著者等紹介
高橋和[タカハシヤマト]
1976年神奈川県生まれ。小学校1年生のときに父の手ほどきで将棋を始める。佐伯昌優八段門下で研鑽を積み、88年女流育成会入会。14歳で当時最年少女流プロ棋士に。94年女流初段。95年鎌倉高校卒業。2000年女流二段に昇段。A級在位通算7期。05年2月、子どもたちへの将棋の普及活動に力を入れたいとの思いから対局を引退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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geki
4
一線を離れて獲得した将棋への視線。将棋棋士にもいろいろな人がいて、時代と共に変化があり、今なお人を惹き付けて止まない。まずはやらなくては始まらない。棋士であった時の葛藤を語り、教えるという新しい地平を拓きつつある著者の将棋への愛を感じる好著。2018/01/02
スプリント
4
すでに棋士を引退されていますが将棋の普及活動に尽力されている高橋和さんの本です。棋士の生活やエピソードなどが専門て過ぎない言葉で書かれており読みやすいです。2014/11/22
万博
3
将棋にまつわるエピソードと、普段の生活を絡めて綴られたエッセイ。興味本位なこともビシッと書かれています。普及に力を入れている方だけあって、特にONについての部分も説得力があり、詰将棋や今まで逃げていた駒落ちもがんばってみよう、と思えるようになりました。作者も自律神経で悩まれていたようですが、休場が予定されている里見女流も同じような症状で…。両者に奇妙な縁を感じてしまいました。2014/04/20
あなあき
1
「金と銀」「次の一手」「対戦相手」など、将棋にまつわるキーワードに添って、ON(将棋)とOFF(それ以外のこと)を併せて語る形式のエッセイ集。著者は、けっこう若いうちにトーナメントプロを引退した高橋和。現在は、子供や女性向けの教室を開いて将棋普及に努める「レッスンプロ」として第二の人生を歩んでいる。一児の母。全体の半分ほどはガッツリ将棋の話なので、あんまり将棋を知らない一般の人々が、どんな興味で読むのかはよくわからないが、女流棋士の「語り」が出版されること自体が非常に珍しいことなので、本書の存在は貴重だ。2016/04/11
ybhkr
1
旦那さんのお名前をどこかで聞いたことがある…と思っていたら、昔、勧められて、パイロット・フィッシュを読んだことがありました。元々将棋雑誌の編集長だったんですね。なんとなくですが、女流棋士というより元プロ女流棋士のエッセイ。個人的には囲碁も将棋も棋士としてクレバーな部分が知りたいタイプなので、そういう方には向いていないかも。前書きに書いてある通りの本。ちょうどいい立ち位置というのが今一わからなくて申し訳ない。ただ、勝負のプロだった方なので子供のうちに負けを知るべしというのは松岡修造さんと同じだなと思った。2015/06/24
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