出版社内容情報
脱北者が闇に潜み、密輸商、人買いが跋扈する国境地帯。二度目の踏破を試みた著者は現地で何を目撃したか。渾身のルポルタージュ
内容説明
数多の脱北者が深い闇のなかに身を潜め、密輸商や人買いが跋扈する中朝国境。現地の人々の生の声を集めるとともに、国境の歴史的背景にも迫り、謎多き「魔境」の全貌を明らかにする。
目次
第1章 一〇年前の国境行―大量脱出前夜(はじめて耳にした「脱北」;三八度線と中朝国境の違い ほか)
第2章 闇に潜む幾万もの脱北者たち―国境の町を歩く(脱北者は証言する;命懸けの救出活動と政府の無策)
第3章 国境はいかにして築かれたか―その歴史をたどる(中韓歴史論争;北朝鮮経済と新義州特区)
第4章 国境崩壊のシナリオ―“統一後”の力学(中朝の奇妙な二人三脚;北朝鮮は東北第四省に転落するのか ほか)
著者等紹介
〓淵弘[ベヨンホン]
1955年東京都生まれ。AFP通信社東京支局およびAP通信社ソウル支局カメラマン、『サンデー毎日』記者などを経てフリーに。現在は主に朝鮮半島をテーマに、取材・執筆活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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パトリック
1
古くなったが、今なお問題になっている脱北の主なルートである中朝国境(白頭山から日本海に流れる豆満江、同じく黄海に至る鴨緑江)や脱北者などについてのルポ。韓国映画でしばしば描かれているように、脱北者(離散家族もいれば朝鮮戦争時に捕虜になった軍人、拉致された漁民などいろいろだが)に関して韓国政府・社会は意外と厳しい。実際に、韓国民必携の住民登録証のナンバーから一目で脱北者とわかるようになっている。中には脱北した要人を暗殺するための脱北を装ったスパイもまぎれこんでいるから厄介だ。2019/04/12
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