出版社内容情報
中国・インドを含むユーラシア大陸東部で、文明はどのように変遷したか。
「交易」をキーワードに先史時代から20世紀までをたどる。
【目次】
内容説明
広大なユーラシア大陸は中央の乾燥地帯を境に生態環境が二分される。日本列島を含む東側では古来、遊牧・農耕・海洋の諸文明が興亡。シルクロードほか陸海の路を介して多彩な物産、また宗教・文化が東西を往来した。ソグド商人やペルシア・アラビア商人の活躍、モンゴル帝国の隆盛と解体、明の鄭和の南海遠征、大航海時代の展開から、欧米列強の極東進出、アジア・太平洋戦争まで―。交易をキーワードに壮大な歴史をたどる。
目次
序章 風の中の歴史
第一章 偏西風アジアでの文明の形成―先史時代から紀元四世紀
第二章 モンスーンアジアでの文明の形成―先史時代から紀元五世紀
第三章 広域交易圏の形成―四世紀から八世紀
第四章 一体化する北と南の交易圏―九世紀から一二世紀
第五章 ユーラシア通商圏の形成―一三世紀
第六章 通商圏の変調と再編―一四世紀から一六世紀
第七章 信仰、戦争、そして通商―一七世紀から一九世紀前半
第八章 欧米列強の極東アジア進出―一九世紀
終章 環球の中の日本―二〇世紀
著者等紹介
上田信[ウエダマコト]
1957年(昭和32年)、東京都に生まれる。東京大学文学部卒業後、同大学大学院に進み、人文科学研究科修士課程を修了。現在、立教大学文学部特別専任教授。専門分野は中国社会史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
27
ユーラシア大陸を偏西風とモンスーンという生態環境の二分法から出発し、乾燥地帯を境界とする東西の差異を丁寧に説明しながら、先史から交易をキーワードに壮大な歴史をたどる1冊。先史からモンゴル帝国、鄭和の遠征、大航海時代、欧米列強の進出、陸のキャラバン、海の港市国家、ソグド商人やペルシア・アラビア商人の活躍、東ユーラシア全体を俯瞰して語られる歴史は、交易が単なる経済活動ではなく、宗教、文化、軍事、政治をも動かす原動力でもあって、国家単位ではなくモノ・ヒト・イミの流れで歴史を読み替えていく試みは興味深かったです。2026/01/22
kk
25
図書館本。その地域の気候的・生態的条件が文明の在り方を大きく規定するという前提の下、ユーラシア大陸のうち夏季多雨地域を「東ユーラシア」とし、これを偏西風地域、モンスーン陸域地域、モンスーン海域地域に区分。それぞれの生態的特質などに着目した上で、これら地域間の物産・人財・知財の交易などが「東ユーラシア」の歩みに複雑な綾をなしてきた様を提示。なお、最終章は蛇足の感あり。グローバル・ヒストリー的な視点ながら、環境と相互作用への拘りが、それとは自ずから一味違うテイストを醸し出す。筆者の持込み出版と聞き驚きました。2026/02/01
MUNEKAZ
11
梅棹忠夫や川勝平太の著作を引きながら、「交易」をキーワードに東ユーラシアの歴史を、先史時代から近代まで駆け抜ける。まぁ新書でやるには壮大すぎるというか、駆け足な内容の上、著者なりの造語も多く、ちょっと消化不良気味な感もある。東西の植生の違いに着目して、モノは東から西に、宗教や思想などのイミは西から東に伝播したとかは面白い。ちょっと前なら興奮して読んだかもしれないが、今はこういうグローバルヒストリーものにいささか食傷気味なので、後半は流し読みしてしまった。2026/01/02
ポルターガイスト
4
同筆者の『海と帝国』が好きだったのでこの本も手に取りました。『海と帝国』はあくまで明清に限定されていた記述が,モノ・ヒト・イミの交易を軸にしてより広い時空間で展開されています。個人的には新書でやるにはちょっと実験的過ぎたかなあという印象でした。最近の歴史学って感じの,古い歴史観を換骨奪胎しまくるタイプの描き方で,たしかに俺が読めば面白いけど,こんなのをどうやって初学者にも伝わるアプローチに転換できるんだろうか…とばかり考えてた(特に明清以降)。グローバルヒストリー系は近代以降息が続かなくなる本が多いです。2026/01/01
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