中公新書<br> 読む技法―詩から法律まで、論理的に正しく理解する

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中公新書
読む技法―詩から法律まで、論理的に正しく理解する

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  • サイズ 新書判/ページ数 264p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121028839
  • NDC分類 817.5
  • Cコード C1295

出版社内容情報

あふれる情報の中で時間に追われ、なおかつプレゼン能力が重視される昨今、読むという行為が疎かになっていないだろうか。
本来、書き手の意図を正しく汲み取れて、初めて議論や思索は成り立つのに。

本書は解釈学、構造主義、ナラトロジーなど、西欧で発展した読む技法を紹介。
詩、小説から評論、法律まで多様なテクストを例示し、技法を応用して読み解く。
より深い読解力を身につけたい読者のための、実践的な入門書。


【目次】

内容説明

あふれる情報の中で時間に追われ、なおかつプレゼン能力が重視される昨今、「読む」という行為がおろそかになってはいないか。本来、書き手の意図を正しく汲み取れて、初めて議論や思索は成り立つ。本書は解釈学、構造主義、ナラトロジーなど、多様な「読む技法」を紹介。詩、小説から評論、法律まで幅広いテクストを題材に、技法を応用してあえてじっくりと読み解く。より深い読解力を身につけるための実践的な入門書。

目次

序章 「読解力の教室」開講の目的と意義
第一講 自己解体としての読書〈地平の融合〉―村上陽一郎「自己の解体と変革」を読む
第二講 論理は書き手の意図を探るために〈法的解釈〉―日本国憲法を読む
第三講 読みの可能性を広げる〈精読・注釈〉―岡倉天心『茶の本』を読む
第四講 同じテーマや同じ書き手を比較する〈テクストの横断〉―佐藤春夫「愚者の死」と与謝野鉄幹「誠之助の死」を読む
第五講 作者や歴史を超える思想〈構造主義〉―芥川龍之介「蜜柑」と梶井基次郎「檸檬」を読む
第六講 語っている/聴いているのは誰?〈ナラトロジー〉―芥川龍之介「薮の中」を読む
第七講 味読のための堂々めぐり〈解釈学的循環〉―神吉拓郎「ブラックバス」を読む
最終講 声なき声に耳を澄ます―宇野邦一『反歴史論』を読む

著者等紹介

伊藤氏貴[イトウウジタカ]
1968年千葉県生まれ。麻布中学校・高等学校卒業後、早稲田大学第一文学部を経て日本大学大学院藝術学研究科修了。博士(藝術学)。明治大学文学部教授。2002年に「他者の在処」で群像新人文学賞(評論部門)受賞。「高校生直木賞」実行委員会代表、教育出版『精選国語総合』『精選現代文』代表編集者を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

うえぽん

54
文学部教授が小説から評論、法律まで様々な文章を題材にじっくりと読み解く技法を紹介。言葉の表面的な意味だけ取って揚げ足取りをする傾向や実用的文章ばかり重視する受験国語の変革に危機感を感じたという執筆動機に共感。普段小説を読まない自分には、小説こそ登場人物と語り手、作者という異なるレベルの意図を読み解く実用文以上の論理力が必要との指摘に、蒙を啓かれた思い。難解と筆者が紹介する最終講の「反歴史論」は却って馴染みやすかったが、書かれた歴史を通して書かれていないものを考えることを主張した点など分野的に深掘りしたい。2026/03/12

読書一郎

14
文学作品や難解な文章の「読みかた」を教えてくれる本です。芥川龍之介の小説、法律の文章、難解な評論文などを題材に、読み解きを実践・解説をしてくれて、おもしろい内容でした。いかにも文学部にいそうな狷介なおじさん、という感じの著者で、そこは好き嫌いがわかれるかもしれません。2026/01/14

mocco

9
伊藤氏貴『読む技法』は、中崎倫子『読書思考トレーニング』がテクニック中心であるのに対し、より学術的な読書論だと感じた。「遅読」は非効率ではなく、むしろ読む力を深め、結果として速く読めるようになるという指摘が印象的だった。また、現実社会では言葉の表面だけでなく、その背後にある意図を読む力が不可欠であり、その訓練として文学はむしろ実用的だという視点に納得した。共感しやすい物語だけを読むと世界の理解が偏るという指摘は、現代のフィルターバブル現象を想起させた。2026/03/11

武井 康則

9
はるか昔から人は聖書を正確に読むため、文章読解の技術を磨いてきた。文の意味は論理的にたどればいい。しかし、筆者が意図するものを読み取れねば意味がない。難しい文とはその文を読むための前提知識が欠如している場合と、ただ情報伝達を目的としたものではなく、それ自体思考している場合。結論に至る議論の流れを理解しなければ結論に納得できないだろう。そんな文を読むために、テキストの横断、構造主義、解釈学、ナラトロジーなどの批評論理を紹介しつつ、それを実際に使って有名作品を評論し、最期は東大の長文問題に挑戦する。2026/01/18

企業研究職(微生物)

6
本がない家庭で育ったので大学になって本格的に読書を始めたこともあり、しばらくは文字通りの内容を理解するのが限界だった。社会に出て経験値が増えるにつれ自然と行間や筆者のバックグラウンドや時代背景を想定して読めるようになった。要するに機械的にではなく書かれたものを立体的に理解することが読む力だという。最近は渇望感から冊数が増えているが多読が目的化してはいけないと自戒している。たった一冊でも胸に刺さる本に出会えれば、大量のインプットよりもずっと価値があると言えるだろう。時間がかかっても熟読を大切にしたい。2026/02/15

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