• ポイントキャンペーン

中公新書
寄生虫病の話―身近な虫たちの脅威

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 242p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121020789
  • NDC分類 493.16
  • Cコード C1247

内容説明

第二次大戦直後、日本人の七〇%は寄生虫に感染していた。現在の感染率は〇・〇一%以下を維持しているが、新たな流行も報告されるなど、寄生虫病は決して過去のものではない。また世界的に見れば、マラリアや住血吸虫症の脅威はいまだ深刻なレベルにある。巧妙な寄生のしくみは徐々に解明されているが、まだ課題も多い。日本と世界のさまざまな寄生虫病を紹介し、謎の多い感染メカニズム、対策の最前線に迫る。

目次

第1章 なぜ、いま寄生虫病か?―身近に潜む寄生虫軍団(野生動物から感染する寄生虫;ペットから感染する寄生虫 ほか)
第2章 寄生虫病は世界に広がる―「この蟲だらけの世界」のいま(台湾山地同胞(高砂族)の腸管寄生虫症―私的寄生虫学事始め
タイおよびメコン川流域諸国の寄生虫病 ほか)
第3章 寄生虫の生き残り戦略―寄生虫はなぜ宿主から排除されないか(寄生虫(むし)の居所
寄生虫感染におけるI gE産生のしくみ ほか)
第4章 日本はこうして寄生虫病を制圧した(寄生虫病制圧の道程;日本における寄生虫研究の流れ ほか)
第5章 世界に貢献する日本の寄生虫病制圧戦略(マラリア巻き返し戦術;米国発信の寄生虫対策イニシアティブ ほか)

著者等紹介

小島莊明[コジマソウメイ]
1940年東京生まれ。千葉大学大学院医学研究科博士課程修了。ニューヨーク大学医学部留学後、千葉大学医学部助教授、信州大学医学部教授、千葉大学医学部教授、東京大学医科学研究所教授、国際寄生虫対策アジアセンター(タイ)チーフアドバイザー、国際医療福祉大学教授を歴任。東京大学名誉教授。小泉賞(日本寄生虫学会)、桂田賞(日本寄生虫予防会)、日本熱帯医学会賞、医療功労賞(海外部門、読売新聞社)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

そうたそ

11
★★★☆☆ すっかり衛生環境等も整い、寄生虫病とは何たるやというほどその名を聞かなくなった寄生虫。だが、戦後間もない頃とはまた異なる寄生虫が現代社会にも蔓延っているとは、何とも生命力の強い者たちだと思う。寄生虫の引き起こしてきた様々な病について振り返れるし、現代における寄生虫についても理解を深められる、総じて読みやすい内容。だが、他の方も書かれているように三章のみ極端に難解。それ以外はとっつきやすいので、寄生虫に興味があるなら是非。、2022/01/08

みゃん

7
寄生虫がアレルギーを防ぐという話は乱暴すぎるとしてバッサリ否定してありましたが、その理論については話が専門的で理解が追いつきませんでした。2019/11/03

風竜胆

6
 普段お目にかかる機会は少なくなったと言え、我が国においても、寄生虫は完全に無縁のものと言う訳ではない。万が一にもヘンな虫に住み着かれないように、本書を読んで備えておくことは有効だろう。 2012/12/26

Humbaba

4
寄生虫は現代の技術であれば適切な対処をすれば大問題となることはなくなった。しかし、そうなるまでには多くの犠牲が支払われている。データを集めることでそこに何かがありそうだという印象を抱くことまではできたとしても、証拠がなければ他者を説得させることは困難である。証拠があって初めて適切な対処がとれるようになる。2014/01/05

tan_keikei

4
後半にある寄生虫病研究史と日本における制圧の歴史、アジア・アフリカ地域での日本の貢献についてはあまり一般には知られない部分だと思います。寄生虫制圧の分野において日本は世界トップだったとは知りませんでした。国の方針がコロコロ変わることで、この分野で継続的な国際貢献ができないことが何とも残念。2011/10/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1189550
  • ご注意事項