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中公新書
早世の天才画家―日本近代洋画の十二人

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  • サイズ 新書判/ページ数 340p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121019936
  • NDC分類 723.1
  • Cコード C1271

出版社内容情報

西欧の影響を受けつつ、独創的表現の確立に挑戦し苦闘した萬鉄五郎、岸田劉生、佐伯祐三らの生涯と作品に日本洋画の特徴を探る。

内容説明

印象派、フォービスム、キュビスムと、新しい理論、テーマ、技法が次々と流入してきた大正・昭和期。画家たちは強い影響を受けつつ、模倣を脱し、自らの表現の確立に挑戦する。苦闘の果て、彼らはどのような地平に到達したのか。『裸体美人』で知られる萬鉄五郎、『麗子像』を描き続けた岸田劉生、画像と詩魂を結合させた村山槐多、幻視の画家関根正二ら、日本の洋画史に不滅の足跡を刻んで逝った十二人の青春の光芒を描く。

目次

雲のある自画像―萬鉄五郎
写実の森のなかで―岸田劉生
運命の画家―中村彝
心象の回路―小出楢重
宿命の十字路―村山槐多
幻視の画家―関根正二
造形の思索者―前田寛治
半開きの戸口―佐伯祐三
抒情詩圏の画家―古賀春江
透明な響きを―三岸好太郎
呪術師の部屋―靉光
暗い歩道に立つ―松本竣介

著者等紹介

酒井忠康[サカイタダヤス]
1941年(昭和16年)、北海道に生まれる。64年、慶應義塾大学美学美術史科卒業。同年、神奈川県立近代美術館に勤務。92年、館長。2004年より世田谷美術館長。1979年、『海の鎖―描かれた維新』『開化の浮世絵師清親』を中心とする近代美術史研究で第1回サントリー学芸賞受賞。その後、現代美術の研究・評論活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

63
著者としてはやや思い入れたっぷりすぎる叙述が多く、読み手が絵や情報から思い入れる余地が少なかった気がする。  多くは著者の若い頃に書いた、感慨深い文章を集めたのだろうけど。  佐伯祐三や、二十数年前、神奈川県立近代美術館の館蔵品で観た松本竣介、小出楢重らは、既に本ブログで扱ったことがあるので、本稿ではそれ以外の画家の作品を紹介(鑑賞)してみる。 http://atky.cocolog-nifty.com/bushou/2013/02/post-931e.html 2013/02/16

OKKO (o▽n)v  終活中

5
読み始めてから本日まで約2年を要してしまった ◆世田谷美術館長である著者が萬鉄五郎、岸田劉生、中村彝、小出楢重、村山槐多、関根正二、前田寛治、佐伯祐三、古賀春江、三岸好太郎、靉光、松本竣介について記した評伝。なのだが、全体的には彼らの人生と作品を借りて著者が語る近代日本美術史論的、日本美術を通じて語る藝術論である。ゆえに、各々の作品に精通していないとあたかも観念的な話に終始しているように見え、通読に時間がかかったのはそのせいかと ◆関根、古賀、靉光ファンとして読み始めたが、小出に興味持つ。作品見たいなあ2015/12/11

takao

2
ふむ2023/01/31

ソングライン

2
岸田劉生、前田寛治、佐伯祐三など早世の大正、昭和期に活躍した洋画家が紹介されています。各作家の思想、精神史が主に語られています。作品の詳細が記述されているわけではありません。本書を読み興味を持った画家の作品を鑑賞してみるのはどうでしょうか。2015/03/30

yui

2
日本近代洋画界において、重要な役割を果たしながらも、早世した画家たち12人に対する作品、人生、思想などについて扱っている。各画家についての文章の最初は、著者の心動かした作品について言及し、そこから一歩先へと進んでいく形をとっている。画家たちの残した文章についても言及していて、画家の思想家としての一面や、文学に対する姿勢などもうかがうことができる。一方で、美術史に長年関わっている著者がどのように作品と向き合っているかもわかり、興味深い。2013/05/31

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