中公新書
サンクト・ペテルブルグ―よみがえった幻想都市

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  • サイズ 新書判/ページ数 250p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121018328
  • NDC分類 293.8
  • Cコード C1225

出版社内容情報

歴史に翻弄されながらも、あでやかに往時のすがたを取り戻したサンクト・ペテルブルグ。陰翳の濃い町並みのなかに栄光と悲劇の物語を訪ねる。

内容説明

一七〇三年、大帝ピョートルは、西欧世界へ開く窓となる都を構想し、荒涼たる大地に鍬入れをした。ヨーロッパの美意識を取り入れたロシアの都には、独自の文化が花ひらいたが、社会主義時代には、レニングラードと改称されるなど、歴史を否定することさえ余儀なくされた。いま、受難の時を乗り越え、ペテルブルグは、往時のあでやかな姿を取り戻しつつある。訪れる人を幻惑せずにはおかない聖なる都を巡る旅に出かけよう。

目次

序章 ペテルブルグ覚え書き
第1章 ペテルブルグ事始め(伝説の始まり―ペテロ・パウロ要塞;雪解けを集めてはやしネヴァの川―水の都ペテルブルグ ほか)
第2章 町並みとロシア美術(名所旧跡ちょっと分類―建築史がわかる町;女帝の憩い―エルミタージュ博物館 ほか)
第3章 中心名所と生活(この町の迫力―四つの中央広場;ふたつの教会博物館―イサーク寺院と「血の救世主」寺院 ほか)
終章 矛盾と幻想の町の生命力

著者等紹介

小町文雄[コマチフミオ]
本名・宇多文雄。1941年、鎌倉生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科卒。外務省入省、在ソ連日本大使館勤務を経て、上智大学外国語学部教授。ロシア語、ロシア(ソ連)政治・社会論専攻。NHKテレビ・ラジオロシア語講座講師、ミシガン大学客員研究員、北海道大学客員教授などを歴任。ペテルブルグ文化大学名誉博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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こばまり

38
モスクワに次ぐ第二の都市で、かのプーチンの故郷でありながらあまり知られていないサンクトペテルブルクを歴史的、文学的、芸術的に紐解く良書。学術書ではなく観光案内に徹しているところが好ましい。嗚呼私もエルミタージュで思う存分時を過ごし、血の救世主寺院のモザイクに目を見張り、ボートに乗って運河巡りをしたい。長さ900mの橋を渡りたい。今どこに行きたいかと問われれば迷うことなくピーテル(サンクトペテルブルクの愛称)ですと応えます。2014/08/13

kitten

11
図書館本。「サンクト・ペテルブルグ」というボードゲームが好きなので、気になって読んでみた。ロシア第二の都市で、ピョートル大帝がヨーロッパの入り口に建設した大都市。職人を大量に投入して、かなり強引に作ったようだ。モスクワとの関係は、京都と東京みたいなもんなのかな。ロシアには文学や芸術も優れたものがあるが、あまり関わってこなかったなぁ。ドストエフスキーくらい読んだ方がよいのか?いつか行ってみたい。2021/06/27

futabakouji2

8
サンクト・ペテルブルグの無茶苦茶ぶりな歴史背景に圧倒されてしまった。戦争中に皇帝自ら最前線に遷都するというトンデモぶりを実際にやってしまうのは改めてすげえと思ってしまう。観光案内で色んな名所の説明はあったけど、これはまだ自分の知識不足でわからなかった。2020/07/04

散歩いぬ

8
サンクト・ペテルブルクのガイドブックではあるが、名所・建築物・絵画・文学作品などの歴史背景を切り口に、やや踏み込んだ形で書かれた良書。皇帝のエピソードや民衆の間で交わされた巷説などもふんだんにあり楽しく読めた。2013/10/18

Saiid al-Halawi

6
ピョートル1世が何もない湿地にゼロベースで都市を築き上げたと思ってたけど、実際はそうでもないらしい。甚大な犠牲を払いながらの緊急生産ってところは本当みたいだけど。2015/07/06

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