内容説明
企画書、評論、論文など論述文の目的は、伝えたいメッセージを確実に伝え、読み手を説得することだ。論述文の成功は、メッセージが「ためになり、面白い」かどうかで決まる。それをどう見つけるか。論点をどう提示するか。説得力を強めるために比喩や引用をどう用いるか。わかりやすい文章にするためのコツは。そして、読み手に興味を持ってもらうには。これまでの文章読本が扱ってこなかった問題への答がここにある。
目次
メッセージこそ重要だ
骨組みを作る(内容面のプロット;形式面の構成)
筋力増強―説得力を強める
化粧する(わかりにくい文章と闘う;一〇〇回でも推敲する)
始めればできる
著者等紹介
野口悠紀雄[ノグチユキオ]
1940年(昭和15年)、東京に生まれる。63年、東京大学工学部卒業。64年、大蔵省入省。72年、エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授を経て、現在、青山学院大学教授
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おつまみ
47
文章とは何かを体系的に書いている本で、かなり参考になった。小説と論文の違いなど、興味深い箇所が多くて面白い。2019/08/18
佐島楓
44
幅広い文章の書き方のアドバイス。ただちょっと幅広すぎるかもしれない。2016/04/15
団塊シニア
44
見たまま感じたままでは駄目、メッセージこそ重要、本書は文章の技術論としての指南書として参考になる。2015/07/18
kawa
42
「…なんです」、さらなる、ふれあい、しなやか、やさしさ、生きざま、達人、これらのワードはお嫌いだそう。「超」整理法・整理手帳で日頃お世話になっている野口先生の文書読本。主として15000字前後の学術系論文の野口流お作法を詳述、論文を書くチャンスのあった時期に読んでおくべきだった。とは言え、メーター書き込みの際に役立つことも多数、ご興味のある方にはお勧め。三島由紀夫の大蔵省勤務時代のボツになった演説草稿などを紹介したコラムも楽しい。2020/01/11
桜井葵
38
引きの強い文章を書くための手法が学べました。文章の書き出しと終わりの重要性。メッセージを届けるための2つの条件、相手にとって「ためになるか?」「面白いものか?」。どちらにも当てはまらないメッセージを書いても意味がない。読者(読み手)が誰かも意識しておく。統計などの数値を用いることによって説得力が増す。過去の偉人の言葉を引用。同じ言葉でも「誰が言うか?」で説得力が変わる。文章を書くのが苦手でも 「とにかく始める」始めるまでのエネルギーが一番必要。書いていくことによって考えが深まりメッセージが確かなものになる2018/07/05