内容説明
色彩の研究は、ニュートンの実験に始まり今日の色表示体系に至る流れと、ゲーテの観察に始まる、色の主観的な体験の現象学の流れとがあり、そこに両者に欠けた色覚の生理学の流れが加わっている。さらに色には、感情や文化と結びつく複雑な側面もある。この広範囲におよぶ色彩のさまざまな問題を、主要な人物の貢献を紹介しつつ解説する。色彩への実用的知識が要求される現在、その課題にも応えてくれる格好な入門書となっている。
目次
第1章 ニュートンにおける光と色
第2章 ゲーテの『色彩論』と視覚の諸現象
第3章 化学者ドールトンと色覚異常研究
第4章 ヤング‐ヘルムホルツの三色説
第5章 ヘーリングの反対色説とその発展
第6章 一つの目に二種の視覚―フォン・クリースの二重視覚説
第7章 動物の色覚
第8章 光の強度と明るさの感覚―フェヒナーの法則とスティーヴンスの法則
第9章 色を立体で表わす―マンセルとオストワルト
第10章 色を数字で表わす―混色の法則とCIEの表色系
第11章 カッツと色の現象学
第12章 色は波長だけではきまらない
第13章 色の効果
第14章 色と感情
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