中公新書<br> 江戸の花嫁―婿えらびとブライダル

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中公新書
江戸の花嫁―婿えらびとブライダル

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  • サイズ 新書判/ページ数 170p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784121010636
  • NDC分類 385.4
  • Cコード C1221

内容説明

いつの時代も、結婚は娘にとっての一大事業であるが、地縁的つながりの薄い江戸時代の大都市の適齢者は、いかにして相方を求めたのか。着飾って出歩く娘、見知らぬものの行き交う場所を見初め・見合いの場と定め、その演出を商売とする仲人、やたらと喧しく面倒な作法書、そしてまとわりつく「家」の思惑、親の思い―替え玉見合いやろくろ首の美人妻など、悲喜劇譚が繰り広げられる様々な婚姻模様を通し、都市生活の断面を窺う。

目次

1 嫁入りの裾野
2 嫁入りの前段
3 嫁入りの本番
4 結婚、その後
5 破綻、あれこれ
6 嫁入り外の娘たち

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こだま

10
江戸時代の結婚、離婚について。嫁入りの前段階の記述が長かった。江戸という都市ができたことにより、仲人の世話が必要になったという点は現代に通じると思った。色々な文学作品から事例を紹介しているので、大袈裟な部分はあるが興味深かった。2016/09/26

にゃん吉

4
発展、成熟していく江戸、大坂といった都市における、嫁入りにまつわる諸々の習俗等の意味を探るという視点で、気質物、絵草紙等々の読み物や、当時の庶民のマニュアル本とも言える往来物に、川柳、落語などを手がかりに、ときに民俗学の知見も交えたりしながら、江戸時代の嫁入りの様子が叙述されています。個人的には、当時の見合い、結納の様子が興味深くありました。1991年(平成3年)に書かれたもののようですが、叙述の仕方、修辞に、何となく80年代から90年代の雰囲気を感じるものがありました。2021/03/26

偽教授

1
情報は詳しい。限定的なテーマではあるが、良い資料。2021/11/29

tegi

1
91年の著作。江戸文化、ジェンダーと刊行後に言説・社会の大きな変化と蓄積があるテーマながら、エピソードの羅列で当時の実相(意外な自由さ・厳然とある不自由さ)をおのずと明らかにしていくスタイルで古びていない。水祝いや石打ちという暴力的な祝いの儀式についての合理的解釈と距離を置いて、変化していく民衆と社会の通奏低音を指摘するくだりなどが印象に残った。2021/03/20

印度 洋一郎

1
江戸時代の結婚を女性の視点から見るとどうなる?という内容だが、参考にしているのは当時の大衆文学である気質物、今でいうハウトゥ実用書の往来物、マンガに当りそうな絵草紙、世相を詠んだ川柳など二次資料が中心。事の性質上、一次資料がないのかもしれない。とはいえ、そこには誇張されてはいるが、当時の世間の動きが反映されているわけで、著者が虚から実を読み取ろうとしているのがわかる。顔見知りではない相手との結婚を仲介する仲人、武家作法のダイジェスト版である婚礼のしきたり、持参金と嫁入り道具の経済的位置など大変興味深く読む2018/12/12

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