中公新書<br> 渋沢栄一―民間経済外交の創始者

中公新書
渋沢栄一―民間経済外交の創始者

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  • サイズ 新書判/ページ数 199p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784121010162
  • NDC分類 289
  • Cコード C1223

内容説明

明治・大正期、経済界の指導者として活躍し「日本近代資本主義の父」と呼ばれた渋沢栄一は、生涯最後の三十年間、国際社会の一員としての日本を内外に位置づけるため経済人としての民間外交に努めた。幅広い人脈、鋭い情報収集能力と組織力を駆使した渋沢は、経済にとどまらず、政治的・文化的視野から日本の将来を見据え、モラルある経済人を育成したのである。今日に続く課題である、民間外交の視点から巨人・渋沢栄一像に迫る。

目次

第1章 前半生の経歴(1840‐1900)―民間経済外交指導者としての素質
第2章 国際社会への参加―欧米視察(1902年)
第3章 日米摩擦解消へ向けて―渡米実業団(1909年)
第4章 日米中三国協調への模索―パナマ万博出席(1915‐16年)
第5章 新国際秩序構築への参加―ワシントン会議視察(1921‐22年)
第6章 渋沢栄一の遺産―日本に求められる指導力
渋沢栄一年譜

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

115
渋沢栄一の評伝などや小説はかなりむかしから読んでいてわかっているつもりでした。ただこの本のような民間外交家としての視点でこの人物を書いている本にはあまり出会いませんでした。特にアメリカとの関係にはかなり力を割いていたような気がします。日米関係を草の根的な観点からよくしようとしていたようです。2016/02/03

ジュンジュン

11
91歳の長寿を全うした渋沢栄一は、最後の30年を経済人として民間外交に尽力した。本書は、そのあまり知られていない側面に焦点を当てる。渋沢の眼は当然、WW1後、世界デビューを果たしたアメリカを見つめる。歴史の流れにどれほどの影響があったのかは分からないが、国際交流、相互理解、経済協力への地道な努力の意義を教えてくれる。2021/09/03

もりの

5
本を多く読む。明るい人になる。2018/04/17

つー

2
『雄気堂々』の読了以来、渋沢栄一の後半生について理解を深めたいと思っていたところ、偶然目にして手に取ったもの。 本書は、渋沢が民間経済外交を主導した晩年の30年間、20世紀初頭から満州事変までの活動を彼の4回の訪米と紐付けて論じている。 一般的に近代日本資本主義の父として語られることの多い渋沢を、民間経済外交の指導者として捉える切り口は斬新に感じた。100年も前に実践された彼の大局的な思想は、国家間の分断が拡大する現代にあっても、引き続き多くの示唆を与えてくれる。2019/10/31

Y Koike

0
渋沢栄一を通した民間経済外交について詳細に調べられている。当時の経済状況や貿易の状況が書かれており、興味深い。今日もアメリカの鉄鋼メーカー買収を巡って大きな摩擦が発生しているが、政治と経済の関係は複雑なように思える。経済では協力できるが、政治では対立という構造が良く見られるか、それは双方が持っている性質の違いによるものと思う。2025/01/24

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