中公新書<br> 住まい方の演出―私の場を支える仕掛けと小道具

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中公新書
住まい方の演出―私の場を支える仕掛けと小道具

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  • サイズ 新書判/ページ数 302p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784121008954
  • NDC分類 597
  • Cコード C1236

内容説明

住まいは単なる食事と就寝の場でも、労働力再生産のための施設でもなく、「人生観の表現」である。住環境が年々悪化するなかで、近隣との交際、家族の触れ合いを保ちつつ私性を守り、“自分らしく”住める安らぎの場をどうつくっていくか。映画の一場面から、ミステリーの一節から、そして建築家としての体験から、ドア、家具、本棚、電話、食器など住まいの細部をなす仕掛けや小道具の小さなドラマを素材に、住まい方の演出を追求する。

目次

第1部 登場と退場(玄関扉;上がり框;階段;障子と襖;カーテン)
第2部 大道具(テーブル;椅子;ソファー;ベッド;寝具)
第3部 背景(屋根;天井;窓と壁;縁側;庭)
第4部 仕掛け(本棚;鍵;冷蔵庫;食器;テレビ;電話;風呂;神棚と仏壇)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

26
建築家の視点から、日本の家を欧米のそれと比較検討して論じたもの。といっても、映画やご自分の実生活がしばしば引き合いに出され、エッセイ的な側面が大きいため、リラックスして読める。特に本棚と冷蔵庫の記述は、共感できた。2014/08/24

かもすぱ

7
日々住まい暮らすなかで、建具や家具や日用品はどのように生活を演出するのかという建築家によるエッセイ。ただ筆者が映画好きすぎて家具にまつわる名場面の解説みたいになっている。それもいい。30年前に初版発行ですが、述べられる建築思想というか生活思想の根っこの部分は色あせないで今の時代にも馴染む。気張らないで「自分の色」のある生活をやりたい。自分の部屋からやっていこう。2018/12/30

ハパナ

6
住空間の中に入る設備や道具に関してのエッセイ集ですね。終盤は好きな小説の書評を熱く語ったりされておりまして、肩の力が抜けた雰囲気で読み進められます。壁と窓の項で出てきた、和洋の構造の違いによる窓の形状や考え方の違いは、トリビアみたいで面白かった。あとは庭の項での造園に携わる”植木屋さん”と”植木屋”を分けて呼び、後者の新築施主の高揚感に付け込み高価な庭石などを売りつける精神に関して難じておられます。建築に関わる、プロとしての矜持を持てよという事でしょうね。2016/02/18

くらひで

5
扉、窓、階段、家具、食器、家電など、住まいに関わる仕掛けや小道具についての考察・エッセイ。住まいづくりの心がまえを記し、住まいは人生観のひとつの表現であるとは、建築家である著者の名言。随所に映画やサスペンス小説の1シーンを引用し、ユーモアも交えながら、住まい方の本質を追求する。この本が発行されたのは今から30年ほど前。住設備や建具など多少の変化はあるものの、本質的な部分では不変であることを実感。これも長年の伝統文化や人間の本性が根付いているからか。著者のものの見方、切り口、文章表現に感服。2015/02/24

FK

3
二回目。全23章を一回に一章ずつ読んだ。何かを知るためとかの目的のない、まさに楽しみとしての読書である。この本自体は、これからマイホームを建築しようという人に役立っているらしい。だから、私のような借家主義の人間にはほぼ関係ない。だから気楽に読めるのである。主な項目は、玄関扉に始まり、上がり框、階段、カーテン、テーブル、椅子、ソファ、ベッド、本棚、冷蔵庫、テレビ、庭、食器、電話、風呂、鍵、縁側、等々。それぞれについての知見がエッセイ風に書かれている。著者が好きだという映画のシーンも引用されている。2022/05/21

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