出版社内容情報
日本史上最大の出世人、秀吉。その歪な栄華に翻弄された人々の悲哀を描く連作集。大きな活字の新装版。
上巻は第一話~第五話を収録。
第一話 「殺生関白」豊臣秀次
第二話 「金吾中納言」小早川秀秋
第三話 「宇喜多秀家」宇喜多秀家
第四話 「北ノ政所」北政所
第五話 「大和大納言豊臣秀長
【目次】
内容説明
豊臣秀次、小早川秀秋、宇喜多秀家、北ノ政所、秀長…日本史上最大の出世人・秀吉の、儚い栄華に翻弄された人々の悲哀を描く連作集。豊臣家、それは天才が生んだひとひらの幻影。
著者等紹介
司馬遼太郎[シバリョウタロウ]
1923(大正12)年、大阪に生まれ、大阪外語大学蒙古語学科を卒業。59(昭和34)年『梟の城』により第42回直木賞を受賞。67年『殉死』により第9回毎日芸術賞、76年『空海の風景』など一連の歴史小説により第32回芸術院恩賜賞、82年『ひとびとの跫音』により第33回読売文学賞、83年「歴史小説の革新」により朝日賞、84年『街道をゆく 南蛮のみち1』により第16回日本文学大賞(学芸部門)、87年『ロシアについて』により第38回読売文学賞(随筆・紀行賞)、88年『韃靼疾風伝』により第15回大佛次郎賞を、それぞれ受賞。91(平成3)年、文化功労者に顕彰される。93年、文化勲章受章。日本芸術院会員。96(平成8)年2月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
162
大阪人は太閤贔屓なので、関ヶ原で徳川に靡いた武将は裏切り者と思ってました。この本を読んで、寧々さん(北ノ政所)&家康と三成近江閥の戦いだと知りました。秀吉と共に豊臣家を育て上げ、秀吉の死とともに自らその根を立ちきり、他人に渡さぬ胆気を見せたのです。淀殿についても際立った美貌を措いては凡庸な資質の女性で、自分から進んで政治勢力を作り上げる能力はないと見ていたとのこと。寧々さん(つまりは浜辺美波さん)が益々好きになります。2026/07/06
金吾
34
○秀吉個人が急速に成長したために資質がなくても指導部側にまわらざるを得なかった秀吉や寧々の親族の中には不幸になった人も多いなあと感じます。2026/01/17
yyrn
20
今期の大河ドラマに触発されて読み始めたが、ドラマが天下を取るまでの躍動感あふれる展開なのに対して、本書で取り上げられているのが、太閤が亡くなる前後(朝鮮出兵など晩年の老害が出始めた時期や、跡目争いで内紛が噴出した時期)の豊臣家にまつわる人々を取り上げた中編小説集で、その残忍非道な黒歴史(当時はそれが当たり前?)が司馬遼太郎の乾いた執筆で淡々と記されていても、気分は滅入る。一代で成り上がった太閤には一族郎党に優秀な人材が少なかったことと、登用した人物も簡単に徳川家康に寝返ったことで、死後あっという間に⇒2026/07/05
本の蟲
18
秀吉個人の人気は高い。しかし天寿を全うし、晩年やるだけやった(やってしまった)せいか、歴史if「もし信長が本能寺の変を回避できていたら」に比べ「豊臣政権が存続できていたら」の声の少なさよ。長年の腹心だった弟、共同経営者とも言える古女房をはじめ、豊臣家縁者の生涯を語った連作集新装分冊版。郎党を持たない成り上がりであり、子宝にも恵まれなかった秀吉。嫁の実家、姉の嫁ぎ先。対立した武将の息子たち、宮中の宮様。多くの養子猶子を抱えて取り立てたにも関わらず、全く実を結ばなかった結末は哀れみすら覚える。下巻へ2025/12/18
Melody_Nelson
8
この手の作品は結構読んだものの、大河ドラマに触発され手に取る。上巻は5名について。読み始めると矢張り面白い。成り上がったとしても、優秀な後継ぎの有無や先祖代々の家臣の必要性など感じた(その点、後北条などは比較的うまくいった方なのかな)。秀頼がもっと早く生まれていたら…秀吉・秀長がもうちょっと長生きしていたら…など考えてしまう。今回「おっ」と思ったのが、秀吉が武家社会ではなく、公家社会の方に自分を寄せて行って「関白」となり、伝統ある武家を凌駕するという発想。天下取るまでの秀吉は本当に凄いのだが…。2026/04/30




