出版社内容情報
お嬢さんたちの若い命が、新世界を担うのです。
どうぞ、健やかに過ごしてくださいね……。
喧嘩別れした親友が高校を退学した。
突然、山に施設を作った新興宗教・NI求会に入会したのだ。
親友を取り戻そうとする凜音。
東京から《特別》になるために来た初花。
大人が《楽園》と定めた場所に閉じ込められた子供たちは、
その聖地で、禍々しいものと対峙する。
町田そのこの新境地。
女子高生たちの、青春×スリラー開幕!
【目次】
内容説明
喧嘩別れした親友の美央が高校を退学した。突然、新興宗教「NI求会」に入会したのだ。美央を取り戻そうと潜入する凜音。東京から《特別》になるために施設にやってきた初花。大人が《楽園》と定めた場所に閉じ込められた子供たちは、その聖地で、禍々しいものと対峙する―。
著者等紹介
町田そのこ[マチダソノコ] 
1980年生まれ。「カメルーンの青い魚」で、第15回「女による女のためのR‐18文学賞」大賞を受賞。2017年に同作を含む『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』でデビュー。『52ヘルツのクジラたち』で2021年本屋大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
akiᵕ̈
31
          
            帯に〈女子高生たちの青春×ホラー〉と謳ってあったけど、著者の作品を読んでいるという感覚がほとんどない位に新たな切り口の作品。怪奇的な不審死が相次いで、それが如何わしい宗教団体の施設内にある祠や儀式と関係がある事を知った高校生の凛音が周りの人と協力し合い、親の強制でその施設に入ってしまった親友の美央を救い出す為に全力で立ち向かう。昔から伝えのある怨念の恐ろしさや宗教団体にかぶれてしまった人たちの悍ましさ、それに対比する高校生たちの友情のコントラストが鮮やか。モチーフとなっている伊坂さんの著書も気になる所。2025/10/21
          
        ゆり
10
          
            台詞だけでもそれぞれの登場人物のキャラが伝わってくる町田先生の筆力に脱帽。伊坂幸太郎さんの『楽園の楽園』を読んでいたのでより楽しめました。コンビニ兄弟のネタが出てきたりして、ファンとしては嬉しかったです。がっつりホラーではないけれど、宗教の異常さが気持ち悪くてゾワゾワしました。主人公たちの友情と結末は切なく、胸が締め付けられる思いでした。絢音姫と律の長い期間思い合う関係にもほろり。毒親家庭の美央と初花がこの体験を通して子供らしさを取り戻していて、つらい出来事だったけど最後は救済があってよかったです。2025/10/25
          
        toshi
9
          
            ホラーファンタジとでも言った感じだけど、根底は友情物語。  町田その子は当たり外れが大きいけれどこれは当たりだった。 物語の始まりが暗すぎて、これは外れの方だったかも・・・と思っていたけれど、ビビが登場したあたりから徐々に良い展開になって来て、凛音と初花が出会ったからは一気読み。 近いうちに3人が一緒に会えると良いな。。2025/10/30
          
        かな
7
          
            大好きな町田さんの新刊は青春×新興宗教×ホラー。友人のために必死になる主人公たちの姿がとても熱くてよかったです。ホラー、グロ要素はたしかにありますが、最後の結末も心情動かされる気持ちの良いものでよかったです。家族から十分な愛を与えられなかったり、他人に都合よく利用されたり、そんな心が削れてしまう立場の人にも必ず味方になってくれる人が側にいてくれていて、それが読んでいてとても救われました。友人のために行動しようと思う気待ち、自分のために動いてくれる人の気持ち、改めて大切にしたいなと考えさせられる作品でした。2025/10/19
          
        ジジ
4
          
             夏休み。   親友ともいえる美央と喧嘩してしまった凛音。   なんとか仲直りをしたいなと思っていた新学期に、彼女の姿は学校にはなかった。   どうやら地元にできた新興宗教のNI会の施設に親と一緒に移り住み、高校を退学したという。   その出来事以降、目をくり抜かれた女子大生の遺体が見つかったり、同級生が謎の自殺?を遂げたりと不審死が町内で相次ぐ。   果たして新興宗教と町で起きている不審死事件の関連は?そして、片田舎の町でどうしてそんな事件が起きるのか?   スリラー×友情の物語の結末とは?2025/10/28
          
        


 
               
               
               
              


