出版社内容情報
サタンは、西洋の社会・文化にどのような影響を与えてきたのか――。
現代悪魔崇拝の起源を求めて、古代から現在に至るサタニズムの歴史を博捜。
さらに、サタニズムに関する事実と虚構の両方を対象にし、かつそれらの相互関係をも解明してゆく。
サタンが体現してきたのは〈自由〉という価値観であり、抑圧への抵抗を象徴するものだったのである。
目 次
日本の読者のための序
1章・キリスト教による悪魔崇拝の発明
間奏1・18世紀――サタン死す?
2章・ロマン主義におけるサタンの復権
間奏2・ボードレール――サタンへの連祷
3章・19世紀の対抗文化におけるサタン
4章・ユイスマンスとその仲間たち
5章・サタンのシナゴーグの正体
6章・サタンのシナゴーグの正体――続・結
間奏3・19世紀の宗教的悪魔崇拝――事実かフィクションか?
7章・20世紀への道のり
8章・悪魔崇拝教会の始まりと苦難
間奏4・若者と悪魔崇拝――ヘビメタとネットのサタニズム
結 論
解 説
訳者あとがき