出版社内容情報
三大国の思惑が入り乱れるヤルタ会談を舞台に、尊大・放縦な「父」を支え、機転と才覚により協定を成立へと導いた英首相チャーチル次女・セアラ、米大統領ローズヴェルト長女・アナ、米駐ソ大使ハリマン次女・キャスリーン(キャシー)の活躍と波瀾の生涯を描く
主要登場人物
○英首相チャーチル次女・セアラ 1914-1982 (カバー写真左)
首相副官・女優・空軍婦人補助部隊士官 3度の結婚。 頭脳明晰にして情熱的。
当時、初婚が破綻する中、息子がナチスの捕虜となった傷心中の米駐英大使ワイナント(戦後ピストル自殺)と不倫関係に。
戦後は映画・舞台女優として活躍
○米大統領ローズヴェルト長女・アナ 1906-1975 (カバー写真中央)
大統領副官 2度の結婚。 当時、2度めの婚姻中。
会期中、瀕死の父(2ヵ月後に死去)を献身的に介助。母エリノアと距離を置き、父の愛人秘書ルーシーを敬愛。
戦後は新聞経営に失敗、その後、社会奉仕活動に専念。
○米駐ソ大使ハリマン次女・キャスリーン(キャシー) 1917-2011(カバー写真右)
ジャーナリスト。 ロシア語を習得し、対ソ首脳との融和に貢献。
ソ連軍によるカティンの森虐殺事件を、ナチスの犯行と誤認。
父から、父の愛人パメラとの離反工作を依頼されるも、パメラと友情を温める。
○チャーチル長男妻・セアラの兄嫁・パメラ・チャーチル 1920-1997
キャシーの父ハリマンとロンドン空襲下で不倫関係に。
多くの男性と情事を重ね、71年にハリマンと3度めの結婚。
民主党の主要な資金調達者となり、クリントン政権下で米駐仏大使。
内容説明
三大国の思惑が入り乱れるヤルタ会談の舞台裏で、機転と才覚により尊大で放縦な「父」を支えた英首相チャーチル次女セアラ、米大統領ローズヴェルト長女アナ、米駐ソ大使ハリマン次女キャシーの活躍と波瀾の生涯。
目次
第一部 「あの娘は彼らを上手に扱えるんだよ、だから一行は彼女を連れて行くのさ」(一九四五年二月一日;一九四五年二月二日;一九四五年二月二日 ほか)
第二部 「まるで、ほかのことと比べて会談が一番重要でないみたいね」(一九四五年二月四日;一九四五年二月四日;一九四五年二月五日 ほか)
第三部 「このことすべてを、さらにそれ以上のことを忘れずに私は永遠に心に留めておきます」(一九四五年四月一二日‐七月二七日;ヤルタ後)
著者等紹介
キャッツ,キャサリン・グレイス[キャッツ,キャサリングレイス] [Katz,Catherine Grace]
シカゴ出身の作家・歴史家。2013年にハーヴァード大学にて、歴史学で学士号を取得。2014年には、防諜活動の起源に関する論文を執筆し、ケンブリッジ大学のクライスト・コリッジにて、近・現代ヨーロッパ史研究で修士号を取得。卒業後、金融関係の仕事に従事。マンハッタンのオフィスが入っているビルのロビーにある書店を偶然訪れたことが、歴史学の研究と執筆に戻るきっかけとなった。本書を2020年に出版。2023年に、ハーヴァード・ロースクールにて法務博士号を取得。本書『ヤルタの娘たち』は、最初の単行本作品である
砂村榮利子[スナムラエリコ]
東京都生まれ。東京外国語大学英米語学科卒業。東京都立大学人文科学研究科修士課程にて、修士号を取得。2018年まで大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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