出版社内容情報
目 次
はじめに
序 章
第一章 ウクライナの戦争
第二章 プーチンの怨念
第三章 アフリカ争奪戦
第四章 イスラエル・ハマス戦争
第五章 古い世界、新しい世界
終 章
内容説明
偏った情報からは、偏った結論しか出ない。フランスの情報空間と日本の情報空間は違うのだ。/テクノロジーは格段に進歩し情報は溢れているが、この状況は変わっていない。/「欧米」といっても、アメリカやイギリスのメディアとフランスのメディアでは論調や材料の取捨選択が違う。そもそも物の見方が違う。
目次
第1章 ウクライナの戦争(一つの危機が別の危機を追い出す;仏独伊三首脳、雁首揃えてキーウへ ほか)
第2章 プーチンのウクライナ介入(西側の高評価;甘い対応 ほか)
第3章 アフリカ争奪戦(プーチンの料理人;新植民地主義 ほか)
第4章 イスラエル・ハマス戦争(イスラエルの九・一一;ラビン首相暗殺とアラファト議長の死 ほか)
第5章 古い世界、新しい世界(もう一つの現代の課題、農業・環境;NATO(北大西洋条約機構) ほか)
著者等紹介
広岡裕児[ヒロオカユウジ]
1954年、神奈川県生まれ。フランス在住のジャーナリスト。大阪外国語大学フランス語科卒。卒業後はパリ第三大学に留学する。以来、フランスに滞在。調査研究などさまざまな業務・通訳・翻訳に携わる。公益財団法人都市化研究公室・特別研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gokuri
4
フランス在住のジャーナリストである著者が、2024年現在の社会情勢を、フランスの報道状況も交えてその歴史的経緯と今日の状況を分析する。ウクライナ戦争の経過、プーチンの世界戦略であるウクライナ介入とアフリカ戦略、そして、イスラエル・ハマス戦争。いずれも日本では今一つ本気度をもって報道されていないし、ほりさげられていないような気がする。その点、フランスとロシアの歴史的な親密度、アフリカ移民問題など、直接的なかかわりが大きい国際的諸問題には、国民の注目度、意識も高いのだ。PSマクロンの現地での評価はボロボロ。2024/08/18
K.eko
0
当たり前のことですが、同じ著者の「EU争乱」もそうでしたがヨーロッパ(フランス)からの視線は、普段接しているニュースとは違うことを改めて感じます。きちんと文章として提示されることで、なるほどと理解しやすかったです。プーチン大統領の誤算については、私には目からうろこでした。日本で普通にぼんやりニュースを見ているだけだと、こんなことにも気がつかないのだなあと。「政治家と外交官の仕事は戦争を起こさないこと」と最後に書かれているのは、普遍的な言い方とはいえ、この作品の最後にあるとガツンときます。2024/09/15