中継地にて―回送電車〈6〉

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中継地にて―回送電車〈6〉

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  • サイズ A5判/ページ数 304p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120057014
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

土に還る。天に昇る。大気中に消え去る。どのような消え方も、ここでは許容されるだろう(「中継地にて」より)。

 さまざまな媒体の注文に応じて生み出された52篇の小さいけれど大きな世界。変わったことも、変わらないことも実感できる「回送電車」11年ぶりの発車オーライです。

内容説明

練習問題を解いているあいだが最も幸福だと知ったとき、少年少女はすこしだけ大人に近づく。言葉と音と時間の不可思議をめぐる五十二篇。十一年ぶりの回送電車が夜中の踏切を通過する。

目次

1(いちはやき遅れ;割れない言葉 ほか)
2(春のなかに春はない;結びし水の解け出すところ ほか)
3(「あ」の変幻;うそぶくことについて ほか)
4(「いいおぢいさんでした」吉田秀和追悼;水天宮のモーツァルト ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

33
堀江敏幸の書くものから、ぼくはいつも「声」を聞いてきたように思う。それは堀江自身の「声」でもあり、彼が読み取る/聞き取る作家たちのさまざまな「声」であり、あるいは彼が体感したできごとにまつわる「声」だ。堀江の芯の強い文体(つまり唯一無二の「声」)にいざなわれて読み進めると、主義主張を実に聞えよがしに語る大きな「声」に惑わされたりしておらず、むしろそうしたノイズの洪水からこぼれ落ちるようにして届く「声」をていねいに拾っていることがわかる。悪く言えばいつもながら地味なのだが、この耳の良さもまた唯一無二の境地だ2023/12/20

踊る猫

30
やはり、堀江敏幸はすばらしい耳の持ち主であると唸る。冒頭の「くちすう」をめぐるささやかな珍事を皮切りに、彼は出くわすさまざまな人々や読むおびただしい本の中に息づいている「声」を聴き取り(あるいは彼の体質から、そうした「声」に憑依される性格があるのだろうか)、そしてそれを実にこつこつと渋いエセーに仕立て上げる。誰の言葉なのかは知らないのだが「神は細部に宿る」というものがある。堀江のフェティッシュな性格・体質はそのようにして「細部」からキラリと「全体」を照らし出す「神」を見出さんとしているのだろうか、と思った2025/04/30

かもめ通信

21
雑誌の連載や寄稿、文庫の解説、あの人この人への追悼文など、さまざまな媒体の注文に応じて生み出された52篇。小説もエッセイもすごく好みなのに、堀江作品を紹介するのはすごく難しい。けれどもやはり著者が綴るように“本を読み、読んで書き、また読んで言葉と対話した想いを人に伝える”そうありたいなと私も思う。2024/01/08

練りようかん

16
エッセイや追悼文など52篇。書き言葉、読み言葉、脳内変換した言葉の色々な誤作動が楽しい。くちすう、キッチン宿、コーヒー茶碗。本文既読ゆえに字面からたち現れる違和感がツボ。『広辞苑』にないものに救われたくだりなど想像の人であることをひしひしと感じ、幸田露伴の教えと娘・文に備わった力、「温かいホットケーキの逆説」に心惹かれた。古井氏の声や言葉がどんな風に耳に残り脳では処理出来ず心に残ったか、殆どが混乱のぶつ切りなのだけど、それが氏そのものの塊に思えた。入力と出力が本書の通奏和音だとこの一篇でぎゅっと感じた。2024/06/24

kane_katu

7
★★★☆☆大雑把に言うと、書評のような文章、いわゆるエッセイ、追悼文の3種類が含まれている。ただ、著者も書いているように、何を書こうと決めずに書くので、境界はゆるやかで曖昧だ。相変わらず、堀江敏幸を読んでいる間は、日常とは違う時間が流れる。2024/01/07

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