出版社内容情報
自由で開かれた世界を守れるか―。中国の覇権主義に向き合う日米豪印が「インド太平洋」を舞台に繰り広げる戦略的競争を地政学で読み解く。基軸となる四ヵ国に、EU、ASEAN、アラブ諸国などの視点も加え、世界各国の俊秀11人が寄稿。
「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の提唱者・安倍元首相による「序文」と「日本語版に向けてのメッセージ」(遺稿)、2007年にインド国会でおこなった記念碑的な演説「二つの海の交わり」を収録。
自由で開かれたインド太平洋構想について
――日本語版読者へのメッセージ 安倍晋三
一読者として感謝したい――序文にかえて 安倍晋三
1 地政学的文脈
第1章 インド太平洋の誕生――「戦略の地理」が意味するもの 墓田桂/ブレンドン・J・キャノン
第2章 地政学が導く大戦略――理論と政策が交わるとき アッシュ・ロシター
2 基軸としての日米豪印
第3章 日本――「自由で開かれた」の価値 墓田桂
第4章 アメリカ――大国の立ち位置 デイヴィッド・スコット
第5章 オーストラリア――同盟国と地域の秩序 デイヴィッド・ブルースター
第6章 インド――戦略的自律の可能性 ジャガンナート・P・パンダ
3 震源としての東アジア――中国の覇権主義とその余波
第7章 中国――強国としてのアイデンティティ 方天賜
第8章 ASEAN――脅威に晒される中小国 レナート・クルス・デ・カストロ
4 競争の最前線――現れる影響力とパワー
第9章 二つの大洋の小島嶼国――小さな国々の大きな役割 モハン・マリク
第10章 EU――独立した外交政策の模索 エヴァ・ペイショヴァ
第11章 湾岸諸国――曖昧なヘッジング戦略 ジャン=ルー・サマーン
第12章 東アフリカ――中国の影響力は圧倒的なのか ブレンドン・J・キャノン
補章 大国間競争の地政学――「インド太平洋プラス」の展望 墓田桂
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「自由で開かれたルールに基づくインド太平洋秩序を維持する挑戦に立ち向かう際、『インド太平洋戦略』 は分析を通じて自由を愛する人々を啓発する」
コンチータ・カルピオ・モラレス(元フィリピン共和国最高裁判所判事)
「政策立案者や戦略家にとって、『インド太平洋戦略』よりも最新で理論的に洗練された有益な本を見つけることは難しいだろう」
マイケル・R・オースリン(スタンフォード大学)
「地政学における新時代の複雑性に対処する学者や政策立案者にとって不可欠かつ包括的なリソース」
ローリー・メドカーフ(オーストラリア国立大学)
「広域なこの舞台にまたがる主要アクターの視点と、理論的で実践的な深い洞察を組み合わせる『インド太平洋戦略』は、東半球で展開する地政学的変化に関心を持つ学者にとって格好の軸となる」
C.ラジャ・モハン(シンガポール国立大学)
感想・レビュー
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