出版社内容情報
SNSで取り上げられ、令和になってリバイバルヒットした伝説の作品を、刊行当時大きな話題を呼んだ「袋とじ」ごと復刻!
「あ」が使えなくなると、「愛」も「あなた」も消えてしまった。世界からひとつ、またひとつと、ことばが消えてゆく。愛するものを失うことは、とても哀しい……。
言葉が消滅するなかで、執筆し、飲食し、講演し、交情する小説家を描き、その後の著者自身の断筆状況を予感させる、究極の実験的長篇小説。
内容説明
「あ」が使えなくなると、「愛」も「あなた」も消えてしまった。世界からひとつ、またひとつと、ことばが消えてゆく。愛するものを失うことは、とても哀しい…。言葉が消滅するなかで、執筆し、飲食し、講演し、交情する小説家を描き、その後の著者自身の断筆状況を予感させる、究極の実験的長篇小説。
著者等紹介
筒井康隆[ツツイヤスタカ]
1934(昭和9)年、大阪に生まれる。同志社大学文学部で美学芸術学を専攻。60年、SF同人誌「NULL」を主宰、本格的創作活動に入る。81年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、87年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、89年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、92年『朝のガスパール』で日本SF大賞、99年『わたしのグランパ』で読売文学賞を受賞。2002年、紫綬褒章を受章。10年、菊池寛賞を受賞。17年、毎日芸術賞を受賞。22年、日本芸術院賞・恩賜賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
266
次の章が始まる度に1音ずつ消失して行く世界。消失した音で表された物は、この世界線では存在しない物となるのね。無くなった音で、本来なら何を表現しようとしていたのかクイズ。分かり易い物もあります。それ自体をギミックとして遊んでいる所も少なく無いのでね。でも中盤辺りは難しい、分からない所もありました。その為、読むのに必要になる時間が余計に掛かりましたよ。その中盤の官能パートって言うのかな。そこは読むのも辛かったです。でも、最後に何があるのかを愉しみにして。実際2部後半から3部は急加速でした。お疲れ様です。2024/09/22
モルク
89
章ごとに1文字ずつ消えていくという設定で、文字が消えるとその文字を使っている人、物も消える。それでも文章は成り立っている。次第に言葉に窮しまわりくどい言葉、乱暴な言葉になる。いやはや疲れるなあと思うところはあるが、その発想の面白さは時代を超える。35年前の作品の復刻版。ただ、途中の官能シーンはあまり好みではないけど。2025/04/29
テレワーク大好きっ子
6
友人から教えてもらって読んでみた。 章ごとに世界から1つずつ文字が消えていくという設定はとっても面白いし本当にそれを貫いて最後まで物語が展開されているのはほんとうにすごい。意外と書けるもんなんだな。けどその斬新な設定の割に面白さは薄かったかも、、、「この文字が使えないからこんな言い回しになっているんだ!」という部分が面白かったが、知識不足で取りこぼした部分もあると思う。あと筆者の女性蔑視してる感じがすごく伝わってきて、私の友人もそうだったけど読む人によっては少し不快かも。2024/12/26
史
4
なぜ単行本が復刻? まあ文庫版は今でも増刷しているし、公的機関向けなんですかね。とまれ、そんなリバイバルブームが起きている書籍ですが、徐々に減っていくサスペンス的な一章。どこか滑稽地味たものとなる二章。もう単語の羅列になっている三章で成り立っている。内容よりも文章や日本語の面白味を味わう作品でありましょう。しかし実験的あれども、文章的には初心者向けとは言い難い作品が跳ねるのは、やっぱり今の時代の学生さんはしっかりしてるんですなあ……。2022/09/09
銀さん
2
ストーリー面を楽しむ...というよりかはこんな作品も作れるのか!と思って楽しむ作品だと感じました。音を1つずつ消して小説を作ろうと思い付く発想が既に凄いですし、それを実行できる語彙力を持っているのも、また驚きです。作者の天才っぷりが窺える作品でした。ただ、先程も述べた通り、ストーリーを楽しむっていう観点からは、向かない作品かなぁとも。映像化や、外国語訳などは出来ないかと。あとあんまり知らない単語も出てきたりして勉強になりました。(粂子が読めなかったのは内緒だぞ!)読書期間:6日程2026/03/07
-
- 和書
- おばけのこ




