出版社内容情報
「あの味っこさ会えて、いかった」
青森県南部の葵岳登山口にあるレストラン。そのシェフ・登磨には亡き祖母との思い出の味があった。それを思い出させてくれたのは、意外な人物で……。
内容説明
故郷の青森で「顔と料理が天才」と噂されるシェフ・登磨には、忘れられないものがあった。それは、祖母と自分を繋ぐ料理で―。
著者等紹介
〓森美由紀[タカモリミユキ]
1980年生まれ。青森県出身。2014年『ジャパン・ディグニティ』で産業編集センター出版部主催の第1回暮らしの小説大賞を受賞。2015年『いっしょにアんべ!』で第44回児童文芸新人賞受賞。『花木荘のひとびと』が集英社の2017年ノベル大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
107
前作よりは読みやすかったけど、やはり物語のなかになかなか入り込めず…。図書館の返却期限も迫ってたので、パラパラ読みになってしまいました💧2022/11/27
ゆみねこ
87
前作の内容はうろ覚えだったが十分楽しめた1冊。店長への愛があふれる従業員の美玖ちゃんの鋭い味覚が一段と冴え渡る。山の素敵な景色を眺めなからイケメンシェフが作る絶品料理、現実にあったら行きたくなる。2022/03/01
Ikutan
87
山の麓の葵レストランを舞台にした第二弾。店長推しが強烈な"こぐまちゃん"こと美玖のキャラに前回は引いてしまったのですが、(高森さんの表現がちょっと過剰気味だからかな。)、今回はそのイケメン店長の登磨が主人公。14年も音信不通だったのに、大親友だと宣う青森新報の記者、西野が現れ、何だが不穏な方向に。親の言いなりな中学時代の同級生の工藤さんのことも気掛かりなところ。「親子でも他人でも同じです。自分以外の誰かに自分を乗っ取られては、いずれ限界がきます。」美玖ちゃんの言葉が鋭いね。今回は彼女の成長を感じました。2021/11/30
みかん🍊
85
前作をかなり忘れていた、超絶イケメン店長と小熊のような美玖と甥でアルバイトの瑛太の三人で切り盛りする山の麓のレストラン、そこに訪れる人々との関わりの中で自分の料理の腕だけでなく周りのサポートやお客さんをよく見てその人に合う料理を出す事が大切だと気づく店長登磨の成長が描かれている。2022/12/27
ジュール リブレ
83
山の麓の名前を覚えられないレストラン。本作4篇の短編はブレイクタイムと銘打つだけあって自分探しの一冊でした。やりたいことは何なのか?いま何をしているのか、そんなことを考えて、歩いて、迷って、そして。進むべき道を決める時にネガティブな発想ではなく前向きに。そのためには美味しいものを食べないとね。ごちそうさまでした。2021/10/27