出版社内容情報
「祈りなんていう非科学的なものが、誰かを救うこともあるんです」
昭和五十二年。元刑事・蓑島周平と元医者・花の夫婦の駐在生活も三年経ち、すっかり村の一員に。だが相変わらず雉子宮には、事件の種はつきないようで――。
冬 水曜日の雪解けは、勘当者
病気で倒れた村長さん。そこに勘当された娘が戻ってきた!
春 月曜日の来訪者は、スキャンダル
世間が芸能スキャンダルに沸く中、村に自称小説家の男が表れて……
夏 日曜日の幽霊は、放浪者
山で度々起きるお化け騒ぎ。その悲しき真相は……
秋 木曜日の謎は、埋蔵金
村に埋蔵金発掘のテレビが! でもそこにはとんでもないものが埋まっていた……。
家族の絆と人の優しさが胸を打つ。「東京バンドワゴン」シリーズ著者による大好評短編シリーズ第三弾。
内容説明
優しい事件、ここにあります。豊かな自然と人の優しさが胸を打つ。「東京バンドワゴン」シリーズ著者による大好評短編シリーズ第3弾。
著者等紹介
小路幸也[ショウジユキヤ]
1961年、北海道生まれ。2003年、『空を見上げる古い歌を口ずさむpulp‐town fiction』でメフィスト賞を受賞しデビュー。「東京バンドワゴン」シリーズをはじめ著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
266
小路 幸也は、「東京バンドワゴン」シリーズ中心に読んでいる作家です。駐在日記シリーズ第三弾、昭和の田舎の駐在所の話なので、相変わらずノンビリと夏休みの田舎の雰囲気でした。オススメは、「春 土曜日の来訪者は、スキャンダル」です。 https://www.chuko.co.jp/tanko/2021/06/005441.html2021/08/12
タイ子
121
シリーズ第3弾。昭和53年2月冬~10月秋まで駐在夫婦が見守った雉子宮地区で起こったちっちゃな、いやここの人たちにとってはおっきな出来事。山小屋の仕事をしている圭吾君と神社の巫女の早稲ちゃん夫婦も同居するようになった駐在所。村長の家の家督相続問題、国の事件となった政財界のあの収賄疑獄事件がこの村にも?!この結末は意外性があって面白い。お盆に現れたあの世からの不思議な少年の話にはゾワリ感と悲壮感。徳川埋蔵金を掘っていたらしゃれこうべが現れた!すわっ、事件か?若き住民の前向きな姿勢が嬉しくなる今回の駐在日記。2021/08/22
初美マリン
115
古き良き時代と思わせる物語。こんなに毎日村中のことを考えて行動している駐在さん。ふと住みたくなるような村です。2022/05/07
モルク
103
元捜査一課の刑事だった周平と元外科医の花夫妻の駐在所シリーズ第3弾。神奈川県の山に囲まれた雉子宮駐在所も3年目に入る頃。軽いミステリーを交えながら季節と共に4つの話が進む。昭和50年代という時代も懐かしい。東京バンドシリーズの著者らしい、優しくあたたかく、家族、近所の人たちを交えた素敵な話ばかり。だけど少し飽きてきたかな。ちょっとお休みしてみたらまた新鮮に感じるかもしれない。2024/03/23
ひさか
100
文芸webサイトBOC2020年9月:プロローグ一年と十ヶ月前、9,10月:冬木曜日の雪融けは,勘当者、10,11月:春 土曜日の来訪者は,スキャンダル、11,12月:夏 日曜日の幽霊は,放浪者、書き下ろし:秋 木曜日の謎は,埋蔵金、エピローグ、の6つの連作短編を2021年6月中央公論新社から刊行。シリーズ3作目。大物政治家事件等の昭和の時代の様子が描かれていて、興味深く、楽しかった。全ての事件のオチというか推移に無理がないのが良い。2021/09/12
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