内容説明
太田和彦が巡る東日本の居酒屋遺産、全15軒。「創業が古く昔のままの建物」「代々居酒屋を続けている」「老舗でも庶民の店を守っている」この3条件を満たした居酒屋が「日本居酒屋遺産」だ。ながく愛されてきた店は客と主人が時間をかけて作ってきた、そこだけにある空気、居心地が何より貴重な財産だ。その空気も記録した画期的な一冊。本を開いたあとは、ぜひ暖簾をくぐって体感していただきたい。
目次
独酌三四郎―北海道旭川市
久村の酒場―山形県酒田市
源氏―宮城県仙台市
大はし―東京都足立区千住
みますや―東京都千代田区神田
赤津加―東京都千代田区外神田
鍵屋―東京都台東区根岸
ふくべ―東京都中央区八重洲
岸田屋―東京都中央区月島
シンスケ―東京都文京区湯島〔ほか〕
著者等紹介
太田和彦[オオタカズヒコ]
アートディレクター/作家。1946年、北京生まれ。長野県松本市出身。68年、資生堂宣伝制作室入社。89年、アマゾンデザイン設立。2000~07年、東北芸術工科大学教授。本業のかたわら居酒屋探訪をライフワークとし、多数の著作、テレビ番組がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まちゃ
65
主人と客が長い時間を掛けて作り上げてきた老舗・居酒屋。その建物、店の雰囲気や酒肴を見て、後世に伝えたい文化遺産だと素直に思いました。写真や文章も居酒屋愛が溢れていて良かった。2023/10/01
フク
14
著者が後世に遺したい、歴史ある庶民的な居酒屋をリストアップ。 写真やスケッチから伝わるお店の雰囲気がすでに素晴らしい。 同じ酒や肴の写真なのになぜこうも違うのか。2022/11/24
Kazuo Ebihara
3
本書は、いわゆるグルメ本や酒場本とは一線を画する。 およそ昭和初期から続く日本各地にある文化遺産的居酒屋の 建築、内装、設え、酒器、道具とその歴史をたっぷりページをとって紹介。豊富なカラー写真に、著者の手書きスケッチ画も楽しい。東日本編では15軒を選出。私の好きな居酒屋ベスト3は、仙台の源氏、根岸の鍵屋、名古屋の大甚本店。 装飾デザインの細部に宿る美を見つけ出す太田さん。 アートディレクターとしての面目躍如。 建物への愛、酒と酒肴への愛、人への愛が詰まった 26の連作掌編小説のような素敵な本でした。2023/06/24
鬼山とんぼ
2
遺産といってもこれらの居酒屋の歴史がそう古いわけではないが、私自身もこの手の店は大好き。好きな店は近所にいくつもあるが、行ったことのない街にも名店がこんなにあるとは。候補クラスはこの100倍あるかな。月島の岸田屋だけは家が近いので4回訪問、100回以上前を通っているが混んでいて入れない。定番の日本酒に定番の肴があればいい。それで時間が心地よく過ぎていく。名店クラスだと、店自体にも料理にも独特の風格が出てくるように思う。独酌か。いいよな。2023/02/02
takao
2
ふむ2022/12/14