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綴る女―評伝・宮尾登美子

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  • サイズ A5判/ページ数 220p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120052699
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

出版社内容情報

高知の遊郭で芸妓紹介業を営む父と愛人の間に生まれる。実母は女義太夫。12歳で父母が離別し、義母に育てられる。1944年、国民学校の同僚の教師と結婚。同年、満蒙開拓団の一員として家族で満洲に渡る――。
こうした自らの前半生に材を取った『櫂』『陽暉楼』『寒椿』『鬼龍院花子の生涯』『朱夏』『春燈』などの自伝的な小説で、ベストセラー作家となった宮尾登美子。生前宮尾と親しく、『白蓮れんれん』などで女性の人生を鮮やかにあぶり出してきた著者が、昭和と平成を代表する「国民的作家」の波瀾万丈の生涯に迫る。

内容説明

懸命に生きるヒロインを描いた物語が次々と映画や大河ドラマの原作となり、直木賞、紫綬褒章、菊池寛賞、文化功労者他を受ける―。昭和と平成を代表する国民的作家・宮尾登美子自身もまた、懸命に生き、綴り続けた女性であった。その波瀾の生涯を、生前の宮尾と親交の深かった著者が追いかけた「婦人公論」連載、書籍化!

目次

誕生会
ある噂
富田屋の跡
南国
同級生
学歴
『櫂』の世界
農家の嫁
二人の母
兄と妹
満州の少年
『朱夏』の村
テレビ出演
借金二人三脚
事業
家出
再婚
太宰治賞受賞
直木賞
映画化
女流作家たち
きのね
最後の小説
帰郷
続・仁淀川

著者等紹介

林真理子[ハヤシマリコ]
1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部卒。82年『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセラーとなる。85年「最終便に間に合えば」「京都まで」で直木賞、95年『白蓮れんれん』で紫田錬三郎賞、98年『みんなの秘密』で吉川英治文学賞、2013年『アスクレピオスの愛人』で島清恋愛文学賞を受賞。18年に紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

204
林 真理子は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。宮尾登美子は、映画等で知ってはいますが、著作は読んだことはありませんでした。本書は、女流大作家、宮尾登美子を事実に近い形で著わした評伝だと思われます。宮尾登美子は、男性には好かれても、女性には嫌われるタイプだったようです。朝日新聞出版刊の『宮尾登美子全集全15巻』を読むかどうか思案中です。 https://www2.nhk.or.jp/archives/jinbutsu/detail.cgi?das_id=D0016010418_000002020/03/08

sayuri

117
2014年に逝去された宮尾登美子さん。「鬼龍院花子の生涯」「天璋院篤姫」など多くのベストセラー作品を生み出し、ドラマや映画化されたものも数知れず。生前の宮尾さんと親交の深かった林真理子さんが、その波瀾万丈の生涯を追った作品。書く才能に溢れ、繊細な心配りが出来る反面、数々のエピソードからは幼さや傲慢さも見え隠れし一流の作家にしてとても人間らしい。旬の人達の小説を読むのは「私は大っ嫌い」と直木賞の選考委員を断ったり、瀬戸内寂聴さんの取材で明かされた辛辣な言葉に驚くと共に宮尾さんの成功の裏にあった孤独を感じた。2020/03/03

ゆみねこ

79
2014年88歳で亡くなられた宮尾登美子先生。もう新しい作品を読めないことは寂しい限りですが、林さんの評伝で懐かしい作品の数々と文壇に置ける宮尾さんの立ち位置や、複雑な生い立ちなども詳細に知ることが出来て大満足の1冊。改めて宮尾作品を読み返したくなりました。2020/03/22

Kei

57
私にとっての宮尾登美子は、天涯の花。四国剣山の斜面にだけ咲くキレンゲショウマを見たくて、2階にもエレベーターに乗っていた私が山登りをした最初の山です。他には、蔵、きのね、が好き。出自に関した著作には、世間ほど惹かれませんでしたが、今の人には多分わからないほどのブームでした。とにかく、主人公が清冽。背筋がまっすぐ!林真理子の公平で温かい目線がよいです。また、宮尾作品、読み返したくなりました。2020/05/25

ばう

54
★★★ 宮尾登美子氏とはいかなる人物だったのか。多くの自伝的小説はどこまでが事実だったのか。ご自身も熱烈なファンという著者は宮尾登美子という大作家の真の姿を綿密な取材で明らかにしようとしている。根本的には生涯お嬢様気質が抜ける事は無いけれど高知県人らしい気風の良さも併せ持っていた方という印象。宮尾氏の悪口書いてるって怒っている人もいるという話が出てくるが、私には実に綿密な取材、事実を出来るだけ忠実に文字にしようとするその姿勢が清々しく感じられて著者の感情抜きにしたとても客観的に書かれた良い評伝だと思う。2020/05/24

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