内容説明
「好きな女ができたから、お前とはもう遊べない」。僕らの前に現れた16歳の少女、小泉今日子。女神の存在が、うだつの上がらない毎日を一新した。アイドルの「親衛隊」という居場所で、少年たちが手に入れたもの、そして失ったものとは―。恋、友情、憧れ、生と死…、心震わす青春小説。
著者等紹介
高崎卓馬[タカサキタクマ]
1969年、福岡県生まれ。早稲田大学法学部卒業。クリエーティブ・ディレクター/CMプランナー。JAAAクリエイター・オブ・ザ・イヤーを2度受賞するなど、国内外の受賞多数。映画の脚本・プロデュースやドラマ脚本も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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散文の詞
154
80年台のアイドルとその親衛隊にまつわる話。 事実に基づいたフィクションだと思いたいが、もしかすると…。 懐かしいともう人も多いだろうし、新鮮に映る人も多いだろうが、どうも、私には、怖さのような感情が残った。 それから、オートリバースが嫌だという理由が、いまいちわからなかった。まあ、繰り返すという意味では、アイドルとファンの関係を合わしているのかも知れないが。 ただ唯一、その当時の小泉今日子は輝いていたのだろう。 2021/08/03
sayuri
97
高崎卓馬さん初読み。アイドル黄金期と呼ばれた1980年代に小泉今日子にハマった橋本直・高階良彦、二人の青春物語。14歳の時に千葉県の中学校で転校生同士として知り合った直と高階。学校では校内暴力や喧嘩が日常茶飯事。そんな時、二人を夢中にさせたのが『スタ誕』をきっかけにデビューした小泉今日子。二人は親衛隊に入りNHKのレッツゴーヤングの公開録画へ参加しハチマキ姿でコールしたりする。最近はオタ、昔は親衛隊。今と応援のカタチは違えども少年達の姿は熱くて純粋だ。ウォークマンとか持ってたなと懐かしさに浸りながら読了。2019/10/26
papako
72
新聞か雑誌で紹介されてたんだと思う。松戸で出会った高階とチョクの二人が小泉今日子の親衛隊に入り、全力そそぐ青春物語。私よりも5年くらい?上の年代だし、小泉今日子は『なんてったってアイドル』くらいしか記憶にないから、なんとなく読んじゃいました。きっと誰かの親衛隊になるくらい夢中になったことがある人ならもっと楽しめると思う。昭和なネタ満載で、懐かしい。この頃って、こんなにアイドルと親衛隊って近かったんだ。オートリバースのガチャって音を懐かしく思い出しました。2020/02/02
taiko
57
中学二年で同じ日に転校してきた直と高階。2人が夢中になったのは、デビューしたばかりのアイドル小泉今日子。コイズミを一位にする為に、彼らは親衛隊として、彼女の応援を始めた。…開いた最初のページに衝撃的なセリフ。そこにたどり着く物語だと理解しながら途中まではすっかり失念していました。自分の時代そのままの青春物語。私自身はアイドルをテレビの前で応援しているタイプでしたが、この当時は、アイドルはとても神聖なものなのに、一部の人達とはとても距離が近かったのだと不思議な気持ちになりました。舞台は少し特殊かも→続く 2020/01/29
おかだ
43
ちょっと待って。主人公の名前、橋本直って銀シャリのメガネのほうやん!って開始8行目で思って、その後ずっととにかく頭の中で銀シャリがチラついてしんどかった。気を抜けば銀シャリの学生時代の話やと脳内変換してしまう。下手したら高階のビジュアルすらも銀シャリの鰻さんに置換される。あかんしんどい。なんで完全に同姓同名なのかと。私の中では銀シャリの物語として昇華された。当時のアイドルと親衛隊の距離感ってどんなもんだったんでしょうね?こんなに近かったの?っていうかほぼほぼ暴走族の世界だった。あと、キョンキョンは可愛い。2020/12/18