出版社内容情報
無門の門より入れ。禅宗の基本テキスト「無門関」をひろさちやが現代風に読み解いてやさしく解説。難解な公案もこれで丸わかり!
ひろさちや著『ひろさちやのウルトラ禅問答 「無門関」を読む』(四季社)の再刊
ひろ さちや[ヒロサチヤ]
著・文・その他
内容説明
難解な禅の公案集を現代のわかりやすい話に置き換え、やさしく読み解いてみました。公案四八則それぞれに、わかりやすい現代語訳、忠実な書き下し文、丁寧な解説、簡潔な超訳。
目次
趙州狗子(趙州の狗子)
百丈野狐(百丈の野狐)
倶胝竪指(倶胝、指を竪つ)
胡子無鬚(胡子に鬚なし)
香厳上樹(香厳、樹に上る)
世尊拈花(世尊、花を拈ず)
趙州洗鉢(趙州、鉢を洗う)
奚仲造車(奚仲、車を造る)
大通智勝(大通智勝仏)
清税孤貧(清税の孤貧)〔ほか〕
著者等紹介
ひろさちや[ヒロサチヤ]
1936(昭和11)年、大阪に生まれる。東京大学文学部印度哲学科卒業、同大学人文科学研究科印度哲学専攻博士課程修了。気象大学校教授を経て、仏教・インド思想等、宗教について幅広く執筆・講演活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あっきー
6
✴3 元々が禅問答なのでやはり難しいが超訳なので理解しやすい、目標や目的を忘れてそれに近づくことを楽しむようにする、それが方便(近づく)の教えだ、下手が下手のまま楽しむのがアマチュアで、下手な者同士で楽しむのが良いのだから抜け駆けして努力したり頑張って練習しちゃダメよというのが面白かった2018/06/16
ハル
2
言え言えと言われて上手く言おうとするのは浅はか。言えるものではないと断言するのも傲りあり。禅とはそういうものかしら。分かると分からないに分別しない。その間のグラデーション。余白、遊び、疑いの余地。言い方は何であれ、恐らくそこに何かある。振り切るんじゃなくて中庸、中道。不立文字、教外別伝、以心伝心。言語で伝わらないものを理解することは五感で分かるに近いのか。動物的な分かり方ではない筈。そもそも悟りとは何ぞや。分かって終わりではないという。分かるとできるは違うということか。嗚呼、言葉に惑わされている気がする。2024/08/24
Hiroki Nishizumi
2
公案は一筋縄ではいかぬ2023/04/27
たかひろ
2
趙州に僧が問うた。 「わたしはひょいと思いついてこの道場に入りました。どうか師よ、ご教示ください」 趙州は言った。「朝飯は済んだか、まだか?」 僧が言った。「すみました」 趙州が言った。「では、茶碗を洗いなさい」 その僧は悟るところがあった。 こういう一読意味不明な会話が48個おさめられていて、親切なことに解答が付いています。門外不出とされる禅問答の解答集として1916年に出された「現代相似禅評論」の英訳をさらに日本語に逆翻訳して改訂したのが本書です。私はナンセンス文学として楽しみました(笑)2023/03/01
A久
0
無門関の現代語訳とそれに対する著者の解釈が載っている。 漢文や古語ではないため読みやすく、補足が載っているため分かりやすくなっている。禅に興味があり、入門書よりも深く触れたいと思う人にお勧めできる本。2020/04/13