出版社内容情報
日本文化を支える要点であり、自身のデザインの根幹にある感性「白」について百の具体例を挙げて語る。前著『白』と対をなす完結編。
内容説明
記憶の束から思いつくままに百の白を引き抜き、一葉ずつの白を味わってみたい。もはや白いという形容も希薄になるほどに。『白』から10年―白を感じとるための100の実践。
目次
骨
乳
紙
雪
漆喰
壁
ミコノス島の家
泰山木
羊
塩原〔ほか〕
著者等紹介
原研哉[ハラケンヤ]
1958年生まれ。グラフィックデザイナー。武蔵野美術大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mura_ユル活動
119
前のデザインカフェで見た本。コンセプチャルブック。図書館で借りる。著者はデザイナーであり美術大学の教授。白に 関する百の随筆。2年で執筆。白の内容が詰まった本だが、白があるのではなく白と感じる感受性によるものも。国内の障子や足袋、うどんなどから国外のイグアスの滝など多くの考察・実践。見開きで1トピック。「白湯」は文字も美しいが「さゆ」という音も美しい/白は色の不在ではなく飽和なのだとわかる/雪は白以外の色であったなら・・/白に一加えて百/「因幡の白兎」/寿司の烏賊の白さ。2020/12/20
keroppi
41
「白はあるのではない、白いと感じる感受性がある」というグラフィックデザイナー原研哉さんの感じた「白」が「百」綴られている。私に感受性が足りないからか、「白」と感じられないものもあるが、見た目の白はもちろんのこと、空や研ぎ澄まされたもの、可能性を秘めたものも「白」なのだろう。アルファベットにすら色の違いを感じてしまう原さんの感受性は凄い。2018/07/08
双海(ふたみ)
8
「白」というテーマで百話。抽斗の多さはやはり自分の頭でものを考えることのできる人である証なのだ。前著『白』では、日本の美意識に潜在する「空」=空っぽで何もないものについて「白」をキーワードに語った。それは、著者自身のデザインの根幹にかかわる感覚でもあった。本書『白百』では、概念的だった『白』に対してより具体的な事象としての百例の白を挙げて語る。日常で接する道具や食べ物、記憶の束から引き抜いたもの、日本文化のなかの白、仕事のなかで感じていることなど、様々な白を通して著者が考えるデザインの思想が浮かびあがる。2024/07/24
けん
4
★3.02019/11/05
kuma suke
4
白いものも白くないものも、知ってるものも知らないものも、百の白。2018/06/09
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