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をちこちさんとわたし

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  • サイズ B6判/ページ数 229p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120046957
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

気難しがり屋の男と記憶を持たない女の、ちぐはぐで、へんてこで、それでいて穏やかな日々。しかし、やがて明らかになる「ほんとうのこと」は、かげろうのように見え隠れする平凡な幸せを、容赦なく遠ざける。やさしい嘘つきたちの、淋しさをめぐる物語。

著者等紹介

小島水青[コジマミズオ]
1970年埼玉県生まれ。東京デザイナー学院編集デザイン科卒業。2011年、「鳥のうた、魚のうた」で、第6回『幽』怪談文学賞短編部門大賞を受賞。12年、受賞作を収録した短篇集『鳥のうた、魚のうた』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

なゆ

63
記憶のない菊は、古い一軒家に閉じ込められるように暮らしている。庭に出るのさえ、遠近(をちこち)さんに許可を求めないといけないような2人の暮らし。どう見ても監禁?軟禁?と思いながらも、謎が多くて先が気になる。結局、菊は自分が幽霊だからなのだろうと信じ込むが…。菊の目に映る庭の植物の様子や、ふっと現れる幻のような光景などの描写がとても美しい。現代なのに、ちょっと古めかしく感じさせる言葉使いや暮らしぶりが独特のムードを漂わせる。ラストは心がほんのり温かくなる。淡くて切ない幻想譚という感じがとてもよかった。2015/07/02

ぶんこ

56
著者初読みです。 気持ち悪い話?かと恐るおそる読んでみると、これは究極の純愛小説か? 梨木香歩さんをあげる方もいらっしゃいましたが、私にとっては違う世界の作品でした。 ちょっと苦手。 登場人物の名前も凝り過ぎているようで違和感が拭えませんでした。 2015/11/05

カピバラ

43
単語のチョイスがいちいち美しいお話でした。優美で、夢を見ているような…とらえどころのない読後感。2016/06/07

tomi

40
古めかしい一軒家で手相見の遠近さんと暮らす、記憶を失った少女・菊。二人は何者か?菊は生身の人間なのか?謎を孕んだまま夢と現実のあわいをたゆたうような美しく幻想的な物語が展開する。ちょっと梨木香歩「家守綺譚」を思わせる世界。時代がかった雰囲気なのに時折ネットや携帯電話といった文明の利器も登場し、実は現代の東京が舞台だというのも摩訶不思議である。2015/11/01

小夜風

35
【図書館】初読み作家さん。記憶のない菊は、自分は幽霊だから、遠近(おちこち)さんに監禁されているのだと思い込んでいるのですが……。菊の正体をあれこれ想像しながら読んだのですが、途中で何故か(あ~菊はきっと○○だ!)と判ったつもりになってしまい、その印象のまま読み進めたら見事に外れてガックシ!そのまま混乱した頭で、何かスッキリしないまま終わってしまいました。「世にも奇妙な物語」に出てきそうなお話でした。2015/11/18

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