内容説明
人はどう罪と向き合い、人は刑罰で変われるのか。罪と罰の真実。
目次
第1章 量刑の真実(人間にしかできない作業;東名高速二児焼死事件の遺族と加害者の一〇年 ほか)
第2章 矯正の現場(徳島刑務所暴動事件;妻子を奪われたマブチモーター社長の訴え ほか)
第3章 更生への険しい道(女子高生を殺した無期懲役囚の出所;続かなかった遺族への償い ほか)
第4章 明日の課題(無期懲役の終身刑化;放置される満期出所者 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
それいゆ
16
無期懲役刑でも、いずれは仮釈放で社会に復帰する可能性があります。いくら本人が更正していたとしても被害者遺族には耐えられない、受け入れ難いことでしょう。出所者の再犯率も高いということであればなおさらです。新潟で9歳の女の子を拉致して自宅に9年2か月にわたり監禁した被告は懲役14年、東名高速2児焼死事件のトラック運転手は懲役4年。どちらもとても軽い刑だという印象を受けました。刑期が終われば当然出所します。光市の母子殺害事件被告の死刑が確定しましたが「喜びの感情は一切ありません」という本村さんには胸が痛みます。2012/03/18
Ayumi Katayama
11
前科。それを持つ人達を社会は拒絶する。廃除する。だがそれは差別なのだ。それは知らないが故に生じる。加害者は自らの罪の重さを知らない。信用し信用されることの充実感を知らない。愛し愛されることの喜びを知らない。世間は加害者がそれらを知らないということを知らない。何も知らず金も持たず縁も持たないことを知らない。それがどれ程の孤独かを知らない。両者の隔絶は埋めるべくもなく、差別は消しない。2018/04/14
るんるん
5
刑が軽すぎると思ったり、更生を応援したいと思ったり・・・。思いは複雑。犯罪を予防するような教育を乳児期から受けていければいいのに・・・。2012/01/16
あんこ
3
わかる為に読んだけれど、ますますわからなくなる。何が正解で何が不正解なのか、被害者側や加害者側の気持ち、償うことの現状。知っていくこと、考え悩んでいくことでこの世界から犯罪1つ残らずなくなればいい。2019/10/20
Gamemaker_K
3
裁判人に指名された時のために読んでみようと思ったが、正解でした。以下私見。個人的には悪いことをしたら一律罰するべきだと思う。ただ、今の世の中悪いことをしても何にも裁かれない人が多すぎる、ということを考えながら読み進める。最後に。犯人の生い立ちというのは実はあまり興味がない。同じような生い立ちでも罪を犯さない人だっているわけで、生い立ちや環境のせいにするのは正直疑問だ。2012/05/19
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