内容説明
生麦事件の渦中で、洋妾となって活躍する美しいスパイの運命。事件の処理をめぐって対立するイギリス・幕府・薩摩藩。恋人の藩士をたすけて英国公使館に潜入する売れっ子芸者おむら。史実とロマンが、いま、眼前に甦える本格歴史長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ
27
文庫化されると2冊に、しかも改題された。本書も恐ろしく分厚いが、一気読みすれば味わいが倍増できるというものだ。江戸末期、世にいうラシャメンがヒロイン。生麦事件における幕府とイギリス、薩摩藩のやり取りがのらりくらり延々と続く。間諜=おむらはもと芸者、しかも薩摩藩士の恋人がいる。彼女の動きは活躍とは程遠いが、最も二十歳そこいらの鎖国期の娘がどれほどの知識・潜在能力があったといえようか・・こんなものだろう。そこに重きを置かず、当時の外交折衝能力において幕府薩長VS英・仏を読んでいけば面白さが増そうというもの。2014/06/18
星落秋風五丈原
9
生麦事件の処理を巡って対立するイギリス・幕府・薩摩藩。恋人の藩士を助けて英国公使館に潜入する売れっ子芸者おむら。史実とロマンが今眼前に蘇る歴史長篇。2004/10/13
kikimimi86
0
☆3.52015/04/05