内容説明
ノーメンクラツーラは、ソヴィエト連邦の支配階級であり、絶対的権力を独占している。この「新しい階級」に生命を吹きこんだのは、レーニンとスターリンである。その萌芽はレーニンの職業革命家の組織にあった。この組織が権力を掌握したのち、スターリンのノーメンクラツーラが成立し、ソヴィエトの支配階級となった。ノーメンクラツーラは搾取をこととし、改革を敵視する少数特権階級である。―本書は、1987年11月、ロシア革命70周年を機に、革命いらい70年間にソヴィエト連邦で、いかなる危険が冒され、何が計画され、何が立証されたのか、その結論を出すため、著者が旧版を大幅に改訂増補した意欲的な新版である。
目次
1 ソヴィエト社会も対立をはらんでいる
2 支配階級の誕生
3 ソヴィエト社会における支配階級
4 ソヴィエト社会の搾取階級
5 ソヴィエト社会の特権階級・ノーメンクラツーラ
6 ソヴィエト社会の革命を敵視する階級・ノーメンクラツーラ
7 ノーメンクラツーラの独裁
8 世界支配の要求をいだく階級
9 寄生階級
10 ノーメンクラツーラと歴史
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